十勝岳 4 旭山動物園

そこから旭山動物園に行く。今日はもう登山できる時間ではないので、ホテル直行よりはどこかに寄りましょうということらしい。あまり早くに到着してもホテルも困るだろうし。せめて16時くらいでなくては。

旭山動物園で2時間の自由タイム。野遊の隣席のご婦人は「だったらランチタイムを、あと10分でも長くしてくれたら、あんなに忙しくなかったのに」「それに登山ツアーなのだから、動物園とか観光でなくて、時間があるなら自然を味わえる里山散策などがいい」としきりに言っていた。
野遊も近くの名所「青い池」を散策したい気が。

13時30分、動物園のゲートの前で「15時30分が集合時間です」と解散になった。

中に入ると動物がいた(当たり前ですね)(^_^;)
檻の中で木に止まっている大きな鳥はかわいそうだと感じた。
飛ぶスペースがない。じっとしている。
看板に「自然界で怪我をして、飛べなくなったのを保護しました」と。
なるほど〜でも人気がないその檻は、外側から見ても咳き込むほどの鳥の羽だらけで閑散としてすさんだ感じで、やっぱりなんかかわいそうだと感じた。

人気者の動物たちの檻に比べて、手が細かく入っていないと感じた。

圧巻は何といっても猛獣館で、お昼寝している羆。別館に北極熊。同じ熊なのに同じ館に収容されていない。別の「売り物」なのだろう。
この白熊と黒熊には、実に野遊は動けない状態で見入ってしまった。
月の輪熊はいなかった。北海道らしい。

黒豹がグルグル歩いていた。踵を返すしぐさがカッコイイ。

野兎の目線で猛獣を見ようと、野原の中に低いドームがあって、そこから猛獣を眺めることができた。

猿は大きな山を与えられてあり、日が燦々と降り注いで、橋やタイヤや崖などの遊び道具もそろっていて幸せそうに見えた。元気な小猿の様子がワンダフル。

ペンギンが大勢いて、なんともかわいい。いくら見ても見飽きない。

やがて集合時間が近づいてきたので、道順を返す。

まだ少し時間があるのでキリンを見てから出口に行き、集合時間5分前にバスに戻った。

ところがバスの前で添乗員K氏とバスの運転手さんが、野遊を見てホッとした様子で、「あと5分したらケータイに連絡するところでした」と言うではないか。
「えっ、わたし、何か失敗しましたか」と、思わず心配して聞くと、
「いいえ、何も」と言う。

乗車するとすでに全員そろっていて、野遊待ちだったようだ。

後で隣席のご婦人に聞いたのだが、みなさん30分前くらいに戻っていて、20分前にはすっかり全員そろっていたそうだ。

「でも集合時間は15時半なので、あなたは別に何も悪くないのですけどね」と慰めてくださったが、「私も1時間半なんて長くて退屈で、早めに戻ってきたのですよ」と言われ、心苦しかった。

野遊も最初は登山するのに動物園なんてと思ったが、やっぱり動物好きで。
もっと時間が欲しいくらいだった。シロクマショーを観たかったな!
白熊の肉球が、水槽の壁をプッシュしてダッシュする姿は圧巻だそうだ。
野遊はその時間が来るのをずうっと待って並んでいるより、ほかの動物を観たくて駆けまわっていたのだった。

さてホテルは、16時前に余裕の到着、あとは夕食タイムまで温泉などに入ってのんびり過ごした。