2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

裏剱(19)神の国

今日は阿曽原まで行く。仙人池小屋出発は6時半。朝食を前に外に出て、仙人池の写真を撮った。小屋の人も出てきたので、今日はいい日なのだろう。出発は、今日の行程は短いので、6時半だ。朝日が出てくると八ツ峰が上のほうから赤々と光り出し、その光景は神…

裏剱(18)山の威力

19時、20時・・・女性部屋はとっくに消灯していたが、階下で騒いでいる声が筒抜けでうるさかった。一人の婦人が様子を見に行き、小屋の人とガイドと添乗員Hさんが、お酒で盛りあがっているようだとか。実際は野遊は見ていないから知らないが、ガイドの声ばか…

裏剱(17)仙人池の夜と朝

夕食は、ここもまた今の山小屋風というのだろうか、何でもあった。旅館の普通の食事的だ。富山の名物という、イカ墨の塩辛があった。富山は食べ物の名物がたくさんある。トイレの臭いが小屋中に漂っていて苦痛を感じた。トイレスペースの仕切り戸はない。廊…

裏剱(16)八ツ峰

おお〜!!これが裏剱、八ツ峰の景観だ! 入山日、バスの窓から見たあの峰々が、その日その時と角度をずらし、今、池を隔てて色とりどりの紅葉を従わせ、すっくと聳えているではないか。 肩をそびやかしてもいない。チンネ、小窓王、惜しげもなく目前に横一…

裏剱(15)仙人池ヒュッテ

仙人池ヒュッテも小さな小屋だ。まずは部屋割り。女性は12人部屋に12人となった。女性顧客は13人なので、一人余るのだが、それはスタッフがたの部屋に行くことになった。すばやく場所を陣取る女性たちにまた立ち遅れて、野遊は敷き詰められた布団の出入り口…

裏剱(14)秘境、池の平

さてザックを置いて、軽い身となって池の平を目指す。用意周到な人はサブザックを持ってきている。野遊はスポーツドリンクを飲み、ポケットにキャンデーを入れ、空身で出発。往復100分ほど。池の平の小屋まで30分、チョコチョコ、みんな早足でガイドについて…

裏剱(13)二手に分かれて出発

ガイド「Kさんは行きたいんですか、池の平」 (ちょっと意地悪な聴き方だよね、ガイド自身はどうよ) K氏「行きたい」 野遊は思わず笑ってしまった。そうかK氏は行きたいのだ、こんなにお天気のいい日、きれいな池の平に。 ガイドも「オプションだから」なん…

裏剱(12)池の平

分岐が近づいてくると、ガイドは添乗員K氏と相談した。仙人池ヒュッテに着いてから池の平に行く予定だったが、時間が迫っているので、仙人峠の分岐から直に池の平に行くことにしよう。で、だれが池の平に行き、だれが仙人池ヒュッテに直行するか。明日の体力…

裏剱(16)レクチャー

登りが続くと、ガイドは「2分の立ち休!」などと指示して、我々を休ませてくれた。そんな折、ガイドはちょっとしたレクチャーをすることがある。*〈ストックが邪魔な場合の処理法・・・脇差のようにザックの腰ベルトに挟む。いちいち仕舞ったり背負ったりす…

裏剱(15)二股に出て昼食

長い吊り橋と渡渉を終えて二股に出た。30分の昼食タイムだ。だれも沢の水を飲まないけれど、野遊は少し飲んだ。剱の水、飲みたいものね。しばし小窓の雪渓を眺めてから、 登山道から少し外れた、大きな近藤岩のほうを向いてお弁当を食べることにした。あと2…

裏剱(14)ツアーのすごさ

そこからは気の許せない登り下りが続き、列はしばしば滞っては急に進むの繰り返しとなった。ちょっと段差が激しいだけの、同じ速度で歩けるはずの、わずかな岩場でも、たちまち列はそこで滞り、そこを通り切った人は、開いてしまった前の人との差を縮めるた…

裏剱(13)剱沢

【2日目】2012年10月9日(月)晴れ6:00出発。しばらく下り気味の道を行く。上を行けば剱岳だ。ここまで来て、すぐそばの剱をやり過ごして行ってしまうのが、何とももったいない気がする。 みなさん「今回はここ」と決めたら脇目もふらず、まことに潔い。剱…

裏剱(12)剱岳、誘惑の泉

シャワーを済ませた女性たちは、自分の場所で、お顔のお手入れなどを始める。うす化粧している婦人もいる。 イロケのない野遊は、化粧水ではたくだけで、持ち物を整理してからMy草履でお散歩。 小屋前の広場では、添乗員とガイドがビールを飲んでいた。小屋…

裏剱(11)剱沢小屋(泊)

この剱沢小屋はシャワーが3台あり、男女交代の時間が決まっていて、今は女性の時間だそうで、取る物もとりあえずシャワーを浴びることにした。野遊は風邪が気になったが、汗は落としたいので、さっと体だけお湯を浴びて、今日使ったタオルをゆすいでよく拭い…