2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マナスルゥBCヘリトレッキング 3 気ぜわしく

気ぜわしく、ほかのことは何も心に入ってこない。いつもより準備が遅い。頭の回転も錆びついている。 ツアーでのお約束ごとをどこまでスムーズにこなせるか、途上では抵抗できないのだから、今のうちにせいぜい想像を伸長させて、できることをやっておかなく…

マナスルゥBCヘリトレッキング 2 梱包

ツアートレッキングはなんと10年ぶりだ。初めてヒマラヤに足を踏み入れた時、何もわからない中でただこの世で最も高い山見たさに歩いた。ナムチェの手前でエヴェレストを振り仰いだ・・・! ゴーキョへの道のりは次第に上がる標高との戦いだった。ハイシーズ…

マナスルBC ヘリトレッキング 1 久々

コロナウィルスが世界を支配するかのように吹きまくり、今ようやく何とか収容状態に向かっている。 世の中はこのずいぶん以前から、経済のためにも外出せよと呼びかけがあり、お上の言うことをよく聞いて在宅の日々を重ねた野遊も、来春あたりから腰をあげて…

千の記憶(15)14年間

あとから聞いた話だが、母は疲労困憊して気が遠くなりそうになっては自分を励まして頑張った難産の末、初めての男の子なのに死産だったと布にくるんでおいたところ、産婆さんが持ち上げて、しばらく揺すっていたら、やがて泣き声がして赤ちゃんは生き返った…

千の記憶(14)七人家族になる

エリの弟のボクが生まれたのは昭和29年7月27日、良いお天気の日だった。エリが母やアネにそそのかされて、門の横に立ち、通行する人に「エーだ、イーだ、ポン助だ」と大きな声を上げたそのおうちの庭で、子供たち4人はアネの指揮の下、おとなしくおりこうさ…

千の記憶(13)4歳から

4歳を過ぎると具体的に思い出せることがどっと増えて、それが果たして4歳のことなのか5歳のことなのか、判然としないものも出てくる。 そんなこと整理しなくてもいいのだけどね… これ以降は、弟のボクが出現して、周囲が広がる。 ちょっと男の子のような、…