2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
野口健さんのマナスル登頂を祈念してお別れし、タクシーで夜の中ライトいっぱいのトリブバン空港に行き、手続きを済ませてしばし待つ。近藤隊長が二階の解放喫茶に行くのでついていった。隊長は新しいトリブバン空港は今回のマナスル行きで初めてなのに、よ…
9月13日23時にトリブバン空港を発つ予定なので、もう遠出はせずにフジホテルの並びにできた新しいレストランでディナーを楽しむこととなった。 これからマナスルに向かう野口健さんが寄ってくれて夕食を共にした。近藤隊長は野口さんが初めてエヴェレストに…
カトマンズフリーディのラストランチは、どこにしようかなあとか話し合っていた時、野遊はヒマラヤそば処というレストランを提案してみた。それどこと聞かれても、野遊も連れて行ってもらったところなのでよく知らなかった。みなさんすぐにスマホで調べて、…
ギャコック料理の後、そろそろ22時、隊長は2次会だということで、私たちを連れて街を歩いたが、もう夜だし暗いし、野遊には道がわからなかった。隊長はタメルの街をよく知っているなあ。で、はぐれてはならじとついていくと、小さなお店に入っていき、そこは…
カトマンズの夜は賑やかで、今夜はギャコックを楽しもうとトレッキング隊は隊長に案内されて、大きなレストランに行った。ギャコックは10年ほど昔、野遊がそれまで続けていた業務をリタイアして時間が持てるようになって、初めて参加したエヴェレスト街道ト…
カトマンズに戻って、しばらく予備日などを使ってのんびり過ごすことになった。その日を利用して、フジホテルの支配人のパラデップやドルガと語ったり、懐かしい友人に会いに行ったりした。ロータスレストランのカズにも会いに行った。カズは白い髭を垂らし…
そういえば野遊、ヘリに乗り込む寸前に、ゆうさんの次に、もう一人の誰かに後ろからガバッと抱かれ、「元気で!」と言われた。それは一瞬のことだった。すぐにヘリに乗ってしまったので、言葉のやり取りはなかった。えーとえーとあれはぁと思い出し、あ、そ…
機内にはトレッキング隊のメンバーと近藤隊長がいた。隊長が、最後の野遊の付き添いをゆうさんに依頼したのだろう。野遊が高山病にならないように気をつけて、15分以内に戻るのなら大丈夫だからその間のことは任せるよと。隊長もゆうさんも、野遊の心のケア…
ヘリは、黒い土の上に黄色(テント)が点在している地点に近づいていき、ぐんぐん降下して、やがて垂直降下、マナスルのベースキャンプに到着した。雲が多くて、降りてすぐには、どこがどこだかわからない。 まだ辺りを見回してもいないうちに、な、何とゆう…
ヘリコプターは蜂のように、低い上空でしばし止まって、まっすぐ下に降りてくる。飛行場のようなスペースは不要で、機体分の丸いコンクリートがあればいいだけ。よく真下に降りてこられるものだ。 降りるときと飛び立つときは、かがんで帽子を押さえていない…
朝、一日遅れでカホちゃんがシェルパに連れられて出発して行った。カッちゃんは一人でずっと食堂に居て、たまに野遊が行ってカッちゃんの冒険談を聴いた。カッちゃんの足首は腫れがだいぶ引いてきて、骨折ではなかったようでほんとうによかった。明日は一緒…
カホちゃんとストレッチをして、足首や膝にとファイテンのチタン入りテープをあげた。ついでに、もう野遊は要らないだろうなと思う行動食など差し出すと、梅干しやソイジョイが気に入ったようで、カッちゃんはカルシウム入りのウエハスが気に入ったようで、…
サマのロッジに居残った隊員は野遊のほかに2名いた。カッちゃんとカホちゃんだ。これも紹介がないままなので本名がわからないから隊長が呼ぶままに野遊も呼んでいた。 カッちゃんはたいてい食堂に居た。2日目のトレッキングで足首を捻挫してしまい、休憩して…
野遊の部屋は1階に移った。急な階段を上らなくてもいいように、隊長が「1階にしようね」と言い。ロッジの人がどこに移そうかなあ~という感じの時、野遊は「With Toilet」と主張して、1階の端のベッドが二つある暗い部屋になったけれど、トイレがついてい…
2023年9月8日(金)BCに登る日の朝。 暗い部屋にゆうさんがそうっと入ってくる。この日は今にも降り出しそうな曇天で、部屋に居ても、マナスルのモルゲンロードは到底見られないとわかったので、野遊は、ベッドの中でおとなしくしていた。 ゆうさんは何も言…
事故を未然に防ぐため、ツアートレッキングはパルスが低かったらそれ以上歩かせない。けれど今回、ゆうさんがしたことは、パルスが低かったら自力で上げて、行動を続行するというものだった。 野遊が明日のBCアタックに怯んでいても、ゆうさんは行けますよと…
野遊の血中酸素飽和濃度が低い。自分でも持参していて(ソロの場合は毎日自分で測る必要があるので必携品となっていた)、時々図っていたが、平地で92~97くらいなのが80,70と下がっていく。60台にまで下がることもある。苦しければ行動中も休憩して測るこ…
人数で歩くとき、遅れるってとても気になってしまう。皆さんに迷惑かけてはいけないと思ってしまう。これは団体特有のものかな。 あんまりツアー体験はないけれど、夫が親族会の折「この人、1人で山に登るんです。ひとりはダメだと言ってやって!」と、突然…
呼吸して血中酸素飽和度を上げたらハァハァいう息苦しさから解放されて、思わず勢いよく足を前に出すと、ゆうさん「急がないで」「追いつこうとしないで」と言う。だって先を行く仲間たちに追いつこうとしてしまうでしょ、歩けるのだから。でもゆうさんは「…
ハァハァと肩で息をしながら登って行くと、ゆうさんが「止まって」と言う。野遊の指にパルスをつけながら「息吐いて」。 歩きながら急に止まるので、足は前後になったまま。「平らなところに足をそろえて止まって」。「太いローソクの火を、長い深い一息で吹…
近藤隊長の代行に、サブリーダーのゆうさんという人が、私たちベースキャンプトレッキング隊のリーダーになった。もう一人、シェルパがついた。野遊はゆうさんという人の紹介もされていないし知らない人なので、でも言うがままにするしかないので、皆さんが…
朝の5時半に、ゆうさんというサブリーダーが部屋にそうっと入ってきて、思わず起き上がろうとしたら「起きちゃダメ!」と言われた。そうだった。昨日、静かに寝ていてと言われていた。覚えていたけど起き上がってしまった。 【この、ゆうさんというサブリー…