2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ヒマラヤ山行(14)現地の生き物 ゾッキョの話Ⅱ「刹那糞街道」

ゾッキョとはしょっちゅうすれ違ったので、たくさんいるように見えるが、ひとりでに繁殖はしない。いちいち掛け合わせて生まれるのだ。力があって従順ならそれでいい。ほかに何も望まれていない。どの子も名前もつけてもらっていないようだ。荷運びをすると…

ヒマラヤ山行 (13)現地の生き物 ゾッキョの話 Ⅰ「エヴェレスト糞道」

野遊はゾッキョを見るのは初めて。ヤクも初めて。 格の順では牛、ヤク、ゾッキョだ。 ヤクはゾッキョの片親だから、ここに一緒に書く。 雄がヤク、雌はナク。雌は乳牛として生きる。 ロッジでヤクのステーキが出る。ネパリは牛を敬うから自らの手でヤクを殺…

ヒマラヤ山行 (12)現地の生き物 犬の話Ⅱ「ヒマラヤワンワン物語」

3月24日、トレッキング7日目、マッツェルモ4410mを出発。その前に柔軟体操をしていたら、陽気なコック長が大きな声を出して踊りだした。それに合わせて愉快なクライアントが「どりゃぁ〜」とか言って意気を高揚させ、みんなはおかしくて笑った。 その声々…

ヒマラヤ山行 (11)現地の生き物 犬の話 Ⅰ「人を噛むことを知らない野犬」

犬はカトマンドゥのそこここにいて、人の暮らしに交じっている。申し訳ないほど人なつこい野良犬たち。街中で、群がる鳩の真ん中に寝そべっている犬もいた。あんまり無防備な姿態を晒すので、暑さにくたばっているのか討ち死にかと思ったほどだ。ヒマラヤ街…

ヒマラヤ山行 (10)現地の生き物・・・猫の話「一番高いところに住む猫」

典型的な猫好き野遊が、バンコク入りした初日からネコネコネコはと猫をさがしていたのはいつものことだけど、猫はどこにでもいて、それでいて滅多にゆっくり鑑賞させてくれないもの。喧噪のカトマンドゥ市街を通るときに、猫を探してはいけない!探すと見つ…

ヒマラヤ山行 (9)現地の生き物・・・鳥の話「ヒマラヤの空を鶴が飛ぶ日」

クライアントの中に、鳥の撮影に熱心な人がいて、道中も鳥がいると、わりと大きな重そうなカメラを向けていた。忍者みたいにそうっと近づいていったり、飛ぶ鳥も下からパチリ。 この山旅は、こういったそれぞれの目的を持った個性的な方々の集団なのだろう。…

ヒマラヤ山行 (8)現地の生き物・・・虫の話

ヒマラヤにはどういう虫がいるのだろう、知らない。寒いから、虫はあまり発生しないのかもしれない。あれで常に暑かったら、環境が不潔だからダニとか発生するのではないか。上方で虫は見なかったけれどキャンジュマ(3550m)では小さな蜂を見た。もっと下…

ヒマラヤ山行 (7)信頼の交換日記

今日、郵便物が届いた。中身はヒマラヤトレッキングを実施した、かのツアー会社からで、あの優秀でおもしろい鬼コンダクターが記した19日間のヒマラヤ山行記だった。表現はちょっときれいごと過ぎる面もあるけれど行程がちゃんと記されてあり写真も添付さ…

ヒマラヤ山行 (6)仲間たち

このトレック隊は11人のクライアント(内女性2人、男性9人)のために実施される。このカスタマーがたはいわゆる登山家ではなく登山者だ。時間の融通がついて何かできるのなら、山を歩きたいな、山を眺めたいなという人たちである。 年に250回は登山してます…

ヒマラヤ山行 (5)王子様の話

ルクラ…ああルクラ。懐かしいルクラ。初めてだけど。加藤保男さんは大きなキスリングを背負って、このルクラを通過したのね。 日本での壮行会で保男さんに初めて出会った金田正樹Drは、ナムチェのあたりで彼がひとりで集合地点にやってくるのを見た。無精ヒ…

ヒマラヤ山行 (4)LUKRA

まだ相当時間があるなら、今のうちにトイレにでも行っておこうかしら、それとも朝食を摂るのを先にしようかしらと、どちらも特に体の要求がない中、排泄か摂取か(^_^;)野遊は迷い続けた。なんでそんなことに迷うのかと言うと、つまり「意味はない」。ただ漠…

ヒマラヤ山行 (3)寒いとか暑いとか

トレッキング往きの行程。 ルクラ〜パクディン(2652m)。〜ナムチェ(3450m)2泊(高所順応シェンボチェヒル)。〜モン・ラ(3973m)。〜ドーレ(4040m)。〜マッチェルモ(4410m)。〜ゴーキョ(4410m)。〜ゴーキョピーク(5360m)。2014年3月17日…

ヒマラヤ山行 (2)ゴーキョピーク5360m

そこですべての望みがかなえられた。 チョオユー、ギャチュンカン、プモリ、エベレスト、ローツェ、ヌプツェ、マカルー、アマダムラム、タムセルク… この目で見たかったものすべてが展開されていた。 最初は元気だった野遊も、高所に近づくほどに息苦しくな…