2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大黒屋光大夫を辿る旅 10 友好関係

この旅、訪露の声かけを受けたので出発したとのことだが、団長は(日本側は)この会食の席を用意し、ロシアンを招待した形だ。団長は(日本側は)、元市長と現副市長と、わけのわからない通訳嬢までに、贈り物を進呈した。たとえば副市長には本場鳥羽真珠と…

大黒屋光大夫を辿る旅 9 再会

夕食会は、イルクーツク市の副市長と、16年前友好を交わしあったゴボリン氏だ。ゴボリン氏は当時のイルクーツク市長で、当時の鈴鹿市長だったこの旅の団長と再会した。初めての表敬訪問では、両市長、光太夫を通して話が弾み、やがてそれぞれの市の経済など…

大黒屋光大夫を辿る旅 8 タリツィの猫

イルクーツクからバイカル湖に沿って北上、タリツィという木造建築美術館に行く。 開拓時代のシベリアを再現したミュージアムだって。原住民ブリヤード人が住んでいた農家の数々は低い屋根の集合住宅、ロシア人の家、水車小屋、家畜小屋、お墓、教会、要塞、…

大黒屋光大夫を辿る旅 7 金沢通り

1967年、イルクーツク市と石川県金沢市は姉妹都市協定を結び、市には「金沢通り」という通りがある。ロシア語と日本語表記とが看板で併記されている。 その文字、「金沢」はちゃんと書かれてあるのだが、「通」という字は、「マ」の小さいのが、用の右上にち…

大黒谷光大夫を辿る旅 6 市街観光がんばれ〜

ホテルの部屋に入り、急いでバスタブにお湯を入れようとしたが、いつまでたってもぬるま湯で、体をつけられそうもない。それにお湯が赤い。サビでしょうか。五つ星ホテルと聞いていたが、これか。 ともかく汗を流して髪を洗ってベッドイン。窓の外は早くも明…

大黒谷光大夫を辿る旅 5 鈴鹿タッチ

飛行機がまた到着して、団体がドドッと入ってきたら、さすがにもう一つのゲートが開いた(それはロシアンの団体だった)。そこもいつまでたっても進まないで長い列になっていた。係り員の表情は「やる気なさそう」の一語に尽きる。これがロシアなんですね〜…

大黒谷光大夫を辿る旅 4 初めてのロシア語は1234

15時・関西空港着。 17時40分・大韓航空で出発。(大韓航空事件思い出す〜(-_-;) 19時半・ソウル着。 20時半・また大韓航空で出発。 0時半・イルクーツク着。(予定より15分早くついたけど・・・)1時間の時差があるので、イルクーツク時間は午前1時半。空…

大黒谷光大夫を辿る旅 3 鈴鹿市役所

鈴鹿サーキットのホテルは、広いきれいな庭があり、朝、野遊は散歩した。以前も宿泊したことがあるが、急いでいたので散歩のゆとりはなかった。花もいっぱい咲いていた。すごい手入れだと思った。スタッフの人数が多くて、普段はそれほど混んでいないようで…

大黒谷光大夫を辿る旅 2 鈴鹿入り

野遊の姉は美術、音楽に造詣が深く、ヨーロッパ方面、特にイタリーにはよく出かけるのだが、野遊の話を聞いて「きっといい体験になるわよ」と励ましてくれ、旅行用トランクを貸してくれた。横浜にパスポートを作りに行く日、鈴鹿から団長が出てきて、これは…

大黒屋光大夫を辿る旅 1 訪露のお誘い

今はなき恩師村田邦夫先生が、鈴鹿で「佐佐木信綱記念館のソフトの充実」のために、その晩年を燃焼させた鈴鹿という地に、先生を偲んで出かけた野遊は、やがて、当時市長だった人と出逢うこととなる。この人は僧侶で、野遊の恩師への想いを、ゆっくりと支え…

朝日連峰 障子ヶ岳 29 「一番好きです」

障子ヶ岳は、朝日連峰の中でも、いかにも個性的だ。障子のように張った岩壁、きっちり三角形の容姿。けれど主稜線ではなく、稜線に向かう尾根に衝立する山だ。朝日の神様は、あまりに個性的なこの一座を主稜線からはずし、しかも高さを与えなかった。もし障…

朝日連峰 障子ヶ岳 30 「再会の日まで」終章

いつかまた障子ヶ岳を超えたい。今度は笑顔で歩きたい。 お水をいっぱい持っていくそ。炭水化物もしっかり食べていくぞ。 でもそういうことではないんだ。 一面、落とし穴だらけのところを、すべてに注意を向けて登山しなければならないということだ。 水を…

朝日連峰 障子ヶ岳 28 「無垢の山」

朝日連峰は、ひと目で見渡せる姿をしている。粟畑から眺めると、以東岳はこってり堂々としていて、寒江山はなだらな起伏のつらなりだ。竜門山は小さく丸く見える。その向こうの西朝日岳が大きいからかな。特徴のある大朝日岳、すんなり華奢な小朝日岳。どれ…

朝日連峰 障子ヶ岳 27 「山仲間たちの感想」後編

【後になれば貴重な体験、嬉し恥ずかしビミョーな思い出♪ それらを背負って次もアタック。私も過去におばさん軍団に「水」を分けて頂いた事が有ります。 ハンガーノック気味の人にお菓子と水を差し上げた事も。その人のザックには何が入っているのか不思議で…