ミヤマキリシマ山行(4)九重、久住、くじゅう、玖珠・・・命名迷路

今年のミヤマキリシマは、咲きかけて寒い日が続き一度凍って時期が遅れ、例年より遅い6月次旬あたりが観どころだと。

野遊は金曜の夜からしかあけられず、往きの時間を入れると、土曜日の昼からの行動しかできない。週の最初をあける工夫なら可能で、土日から月、火、という計画でお願いしたところ、九州の彼らから計画書が届いた。

初日土曜は入山まで。次の日曜は大船山、平治岳を歩いて下山。

はいそれでいいですと応答しながらも、その固有名詞を頼りに資料を漁った。

「九重」峰の主峰は「久住」山であり、観光地は「くじゅう」であり、その近くにある町は「玖珠」である。人間の作りゆく名称の狭量さを思った。そしてこの連峰の最高峰は中岳であり、ミヤマキリシマの咲き乱れるのは平治岳であり・・・。ややこしい!

その計画書を見ているうちに、野遊は「え、主峰久住山に登らないの!?」と思った。最高峰の中岳も登らずに帰るってか!

野遊は計画に補足してみた。次の日は居残り、主峰連山をソロで行くことに。

九州組は、では一緒につきあおうかと思ってくださったようだが(なんと優しい人たちだろう)、そこからは平日となり、彼らも仕事があろうから、謹んでお断り申しあげた。全部案内つきでは安易に過ぎるからでもあった。

九州は、高校時代の修学旅行で10日間をまわった濃厚なる思い出があるが、九重連峰はもちろん未知の世界だ。(阿蘇山はバスで行き、頂上までは歩いた)

さて今回は、帰りは天候にも左右されるだろうから定かにはできず、せめて往きは費用をかけないようにしたいものだと、金曜発のの夜行高速バスを利用することとした。

2010年6月11日金曜日、横浜駅22時発、博多まで。いよいよこの日を迎えた。