朝日連峰 この秋 10 「魔の登り、日暮れ沢」

初日は、ホテルを出る前にバナナを食べて朝食にした。バナナっていいなぁ、嫌でも食べられる。皮は、山中でないからゴミ箱に捨てられるし。ポットがあったのでコーヒーとお茶を飲んで体操した。
5時数分前に出ていくと、もう車が止まっていた。山じいはなんだか優しそうな人でホッとする(天狗さんから冗談半分ながら、鬼みたいな人って聞いていたのだ)。

高速を走っていると明るくなってきて、靄がかかってきれいな景色。インターで山じい朝食タイム。おにぎりとか購入して、野遊はナメコ汁をご馳走になる。はんぶんつのつもりだったのではないかしら、野遊は「はい」と渡されたので、一人で全部飲んでしまった(-_-;)返すがえすも申しわけない(T_T)、毎度感じてきたことだが、やっぱり山形の人って、何か一言のフォローが少ないような・・・でも、ただならぬおいしさのナメコ汁だった。よし、これでがんばれるぞ。

日暮れ沢への道は紅葉が鮮やかだった。日暮れ沢小屋は、昨年朝日屋旅館のタキタロウさんを迎えに、友達が車で行ったとき同乗していたので、懐かしく感じられた。タキタロウさんは「下に落ちて行くほど急な下りだった」と言っていたが、まさか次ぎの年、ここから登ることになろうとは。

山じいがロングスパッツを装着したので、何でと聞くと、道がグチャグチャだろうからと言うので、そういうことでスパッツを使用するのは初めてながら、真似をして野遊もつけた。そういえばヤフーの知恵袋で、なんでもないのにロングスパッツをつけて登る人が増えているが、あれは何だという質問が出ていて、論議をかもしていた。

野遊は昔雪山で古い形式のロングを使用して以来ご無沙汰で、砂道や雨ではショート(これも古い形)だったが、昨年九重連山に、ミヤマキリシマを観に、梅雨を承知で行ったとき、新しい形のロングを使用したことがあり、二度目の使用となる。でも装着の仕方を忘れて時間をかけてしまった。昨年は練習して行ったのに、このたびはわかっているつもりで行ったのが早々の失敗。それで出発時間が少し遅れた。

ストックも昨年初使用、今回で2度目だ。ストックを否定してきた野遊だが、最近下りもボロメタだし、友人に勧められて使用してみたら便利で、知ってしまった蜜の味。それに手がむくまない。でも使い方がまだヘタで、下山では指の皮が擦りむけてしまった。

山じいもストック使用で、ずっと軍手をしていたが、暑くないのだろうか人間とは思えない。

山じいは野遊の歩き方には見向きもせずに先を行くが、ゆっくりだけども急登だし、ハアハアハアハア。何でハアハアいうのかと山じいに不思議そうに聞かれ、そんなこと知りませんよねハアハアハアハア・・・