野遊の12月  6 「ツアー登山体験談」(1)バス

大きなツアー会社(名前は伏せます)で、12月の、とある火曜日、生瀬富士ハイキング。個人で行く場合、車ならともかく、交通機関を使用して行くには面倒なところで、こういう場合、ふもとまで貸切バスが行くのは,ツアーの強みだ。

参加者26人満席、スタッフはガイドのおじさん(隊長)と少年的青年(副隊長)の2名、それにバスの運転手さんだ。費用は8千円くらいで、昼食は個人持ち、帰りは温泉に立ち寄るとか。それも費用に含まれているそうだ。個人で行くより安い。

野遊は鎌倉の田舎から、東京に7時台に着くには、暗いうちから家を出なければならなかった。これが丹沢とか箱根や静岡方面のツアーになると、湘南地方の者はすごい遠回りで行くことになる。原則として途中乗車、下車はない。

バスが発車すると、隊長ガイドが今日の予定を説明して、そのあとはたとえば参加者の挨拶とか一切なく、勝手にしていられた。全員個人参加だった。

バスは常磐道〜袋田〜生瀬富士登山口まで行く。途中1度インターに立ち寄った。道路は混んでいなくて、3時間くらいで着いたが、この3時間、意外や気疲れした。

野遊の隣席のご婦人が、ずっと野遊に話しかけていた。百名山をやったと言っている。何度も言うので、「それは自分へのすばらしい勲章ですね。これからの勇気や自信になりますね」と答えると、もっとたくさん話しかけてくる。

そして「ツアーになんかたくさん参加したって自慢にも何にもなりませんよ」とか言っている(参加しておいて^_^;)

そのうち飼っている犬の話や、同居の長男夫婦や孫の話、やがて「嫁が」と(出た(>_<)・・・)尽きるところがなく、寝たふりをしたが、おかまいなく喋り、ダメだった。

10時、バスを降りたとき、野遊はぐったりした感じで、ツアーっていうのは登山口に着くまでに気疲れするのかと思った。野遊はバスに乗るのが好きなので、ぼんやり過ごしていたかったし、寝不足だったのだ。

登山口の前は舗装道路で、駐車場とお店とトイレがあった。準備をして、さあ歩こう、うれしいな!