温泉から温泉山行 19 祖母谷温泉

ryo-rya2013-09-27



湯の花の舞う露天風呂に身を浸し、ただ「ああ〜」と言うばかり。
こんなにいっぱいの湯の花、初めてだ。
掌にお湯を掬うと、こまかい桜の花びらみたい。

いつまでも浸かっていたい。でも夕食を遅くしては申し訳ない。
さっきの唐松お母さんが入ってきた。夕食は一緒なので、もう少しいいかな。
のんびりしているので、野遊ものんびりして、彼女より先にあがった。

食事は入り口脇の大部屋で、今日の宿泊客は8人だった。
唐松3人組と、白馬からのソロ男性と野遊たち。それと欅平から来た旅行者2人。

食事は手作り。レトルト漬けの2日間だったので、すごくうれしかった。

小屋の食事は(お弁当も)今やレトルト全盛期か。
業務センターなどではあらゆる食材がそろっている時代なので、ヘリで冷凍食品を運べば作る手間は省ける。
おかずも何種類も並べることができる。
調理済みの肉類魚類、煮物もキンピラも。あとは漬物類と、おみそ汁の具も乾物を戻している。
それらは独特の「同じ味」がして、疲れた体に優しくない。(鳥海山もそうだった)
少なくとも白馬館関係の小屋はみな同じ感じなので、ここらを小屋縦走する登山者は、味が重なって辛いのではないかと思う。
見かけをそろえるよりも、ご飯とお味噌汁と漬物に、簡単なおかず1品でいいから、昔みたいに手作りのほうが癒されるのだけどなあ。

その点を見越して、あえて食事のおいしさ、豪華さで見事に頑張っている小屋も増えているが、旅行じゃないのだから、山小屋で優雅な食事を求める気はないのですけどとも思う。
野遊は高天原山荘の、番人さんが摘んだという山菜のてんぷらの夕食が、理想だな。

寝る前に、また温泉に入った。
内湯は露天風呂と湯質が違うそうだ。湯の花は飛んでいなかったけど、しっとり重い感じがした。源泉は当地に湧出するものが内湯と、上流の「祖母谷地獄」からの引き湯が露天風呂だそうだ。どちらも湯温が高く、同時に水をジャージャーと出して混ぜている。

あんなに疲れていたのに、すっかり元気になった。体も痛くない。昨日は白馬山荘で、体のあちこちが痛くて、肩も足もジンジンしていたのに、もっと歩いたはずの今日は、何ともないのだ。温泉というのは、なんとすばらしい治癒効果があるものだろう。