北アのゲートキーパー焼岳 7 中の湯温泉から登山道へ

広いロビーでさんざん待たされた。団体客がなかなか片づかなかったようだ。どうやら団体客は昨日ここに宿泊して、本日焼岳を往復して、温泉で汗を流して帰途に就く。というのもあり、それと本日の宿泊団体客が入り混じって、スタッフがてんやわんやだったようだ。
19時をまわったころ、ようやく部屋に案内され、それから温泉に急いで浸かって夕食。このときお湯はあまりきれいではなかった。いかにも今の今まで大勢がワイワイ入っていた後、という感じで、湯の花に髪の毛がからみついて浮いていた。
夕食後、遅くなったが再びゆっくり温泉に浸かった。湯船のお湯は大分きれいになっていた。1時を回ったころに眠れた。

2013年9月21日(土)8時出発。熱いお味噌汁の朝食をすませ、お昼のお弁当(おにぎり2個と佃煮など)をザックに入れて、中の湯温泉の正面玄関を横手にまわったところについている山道、これは中の湯温泉が客寄せのために作ったのであろう焼岳への登山道を行った。

それはつづら折りの上高地乗鞍林道の、焼岳登山口につながれてある。15分ほど登り加減に行くと舗装道路の林道に出て、道路を渡って登山口となる。すでに数台のマイカーが林道脇の狭いスペースに駐車していた。この車隊はピストンだろう。

足を踏み入れると、重く湿った感じの土の道だ。やがて岩も混じってゴツゴツ登っていくが、これが雨だったら泥グチョズルズルの、相当歩きにくい道になるだろう。

この新中の湯温泉からの登山口は、今最も登られている道だ。ツアーの団体などはたいていこの道のピストンだし、マイカーでピストンも多い。

幸い今日はいいお天気だ。ゆっくりと登って行った。そろそろエンジンがかかってくる。いいピッチになっていく。体がちっとも「きつくない」。
ゴスケもそう言い、「先月、後立から祖母谷を大いに歩いたからだろうな」と了解し合った。