ヒマラヤ山行 (3)寒いとか暑いとか

トレッキング往きの行程。 ルクラ〜パクディン(2652m)。〜ナムチェ(3450m)2泊(高所順応シェンボチェヒル)。〜モン・ラ(3973m)。〜ドーレ(4040m)。〜マッチェルモ(4410m)。〜ゴーキョ(4410m)。〜ゴーキョピーク(5360m)。

2014年3月17日〜
成田では、春まだ浅い日本の、冷えた空気の中での出発だった。特に野遊みたいに鎌倉から出かける田舎者は、早朝5時の街が肌寒かった。
これでバンコクに降り立てば真夏日だというのでさすがにダウンは着たくないし。
でも街だけのために余計に衣類を持っていきたくないので、登山行動用の軽いジャケットを羽織っていくことにした。このジャケットが登山中も、高度のないところでは役に立った。

そしてバンコクに着いたらただ今34度だそうで、いきなりムワァッと熱い空気を感じた。野遊はジャケットの下には長袖シャツ、その下は半そでのTシャツだったので、2枚ぬいだ。ズボンは薄手のもので、これでは家を出るとき寒かったのでこれにレッグウォーマーをしていたのでぬいだ。
これらは手にぶら下げることも背負うこともできるショルダーバックに入れた。手持ちバックはこれ一つで、あとはトランクが勝手にバンコクに行って待っていた。

バンコクで暑い暑いと過ごして次の日カトマンドゥに飛び、降りてもやっぱりだいぶ暑い。飛行機が思うように連結していないらしくて、そのたびにホテルに宿泊した。自分で計画したのでないから、そこら辺の事情はよく知らない。

それでお天気の都合でルクラへの飛行機が飛ぶか飛ばなくなるか危ぶまれるとかで、明日はゆっくり出発予定がいきなり数時間繰りあげの4時台になり、朝食パックを抱えてホテルを出てバスに乗り、カトマンドゥ発ルクラ行きの飛行場に行った。

寒い。霜が降りるような寒さ。昨日の街(カトマンドゥ)は暑かったのに、同じ国内で。

なんか敗戦後の寄合場所みたいなというかこれから取り壊される片田舎の公民館みたいな飛行場で、座れば今日1日腰が冷えて立ち直れそうもない冷え切った鉄の椅子にせめてもの布を敷いて座っていると、コンダクターが「2時間やそこらは待ちますから、朝ご飯ここで済ませてください」と言う。ご飯じゃなくてパンなのに、滑り出しからおもしろいコンダクターだな。ううぶるぶる。