ヒマラヤ山行 (7)信頼の交換日記

今日、郵便物が届いた。中身はヒマラヤトレッキングを実施した、かのツアー会社からで、あの優秀でおもしろい鬼コンダクターが記した19日間のヒマラヤ山行記だった。

表現はちょっときれいごと過ぎる面もあるけれど行程がちゃんと記されてあり写真も添付されてあって、こんなにていねいな事後処理をしてくれるのかと驚いた。

これを持っていれば、何も野遊がここに記さなくてもいいのだわ。特に記したいことは余白部分に充分書き足せるし。野遊がこれを書いているのは、主に自分の記録のためだからね。

それですごく気が楽になって、このブログ、行程通りに書き進めていくつもりだったのをやめて、適当にまとめてもいいなと思う。

この郵便物は葉書が同封されてあって、ゴーキョメイトクライアントがもう一度一堂に会して食事しましょうという出欠うかがいだった。写真交換会という表現がされてあったが、昭和時代みたいね。野遊は、写真はざっとメールでやり取りしてしまった。こういう会が事後にあるとは知らなかったので。

鬼コンダクターの写真があったんだわ…なかなか凛々しいので会社宛で郵送するつもりでいた。

「健康手帳」が同封されてあった。これに毎朝毎夕、パルスオキシメーターで計って記入したのだ。血中酸素飽和濃度が、高度があがるにつれて91、84、77へと下がっていく。マッツェルモあたりが一番苦しかったなあ!(やっぱりブログ、書こう)

手帳には毎回コンダクターがサインしてくれた。コンダクターがチェックするところも野遊が記入してしまって、あとで見ると彼の筆でその上からもう一度マルがついていて、わかりにくいからか、花マルになっていたり(^_^;)

一言メッセージも、もっと書きたかったけれど疲れていて字が書けなかった。でもこの薄っぺらな手帳には、思い出がずっしりつまっている。1ページを見つめているだけで、どこまでも映像が浮かびあがってきて胸が熱くなる。

鬼と野遊の、これは信頼の交換日記だわ。一生の宝物です。