富山 10 終章 山菜

電車が動いていないのでは仕方ない。とりあえずお昼にしよう。魚津なのでお寿司を食べよう。どこのお店がいいかな。駅前の観光課で、駅周辺のおいしい食事処を聞くと、歩いて5分ほどの和食どころを紹介してくれた。ところが店内に入ると、「午後1時半に閉店です」と言われた。もう1時を過ぎている。あとは夕方から本番で始まるらしい。

それにしても地元の観光課って、すぐそこのお店情報も知らないのね…黒部宇奈月温泉駅の観光課にしても、この気の利かなさもまた、富山ってものなのだろう。

で、二人でそこらのお店を訪ね歩き、お昼も営業している和食屋さんに入ることができ、メニューにお寿司はなかったので、和食ランチを注文することにした。

それが実においしかった!甘海老、トロなど小皿盛りのお刺身も、茹でた蟹も、ホタルイカの小付けも、海藻サラダも、ご飯もおいしかった。帰路につくわたしたちに、富山を思い出してねと、胃袋に語りかけられた。店主に勧められ、お昼なのに思わず地酒を重ねて舌鼓を打つゴスケと野遊。も〜電車が動かないなら魚津に泊まっちゃうぞ。

さて食事を終え、いい気分で魚津駅に戻ると、なんと電車が動いていた。すぐに来たので乗った。これはものすごく遅延した電車らしく、車内アナウンスで強風の影響を訴えていたが、わたしたちにはちょうどいい時間となった。そして富山駅で、最初に計画していた通りの、15時11分発の北陸新幹線「かがやき」に乗って帰った。

次の日の夕食は山菜三昧。退職夫が摘んできたセリを調理して「セリごはん」、黒部宇奈月温泉の運動公園で摘んだ土筆を調理して「土筆の卵とじ」「タラの芽の天ぷら」「蕗味噌」「ウドの大根おろし和え」。これまた日本の味に満たされた。

それでは野遊、4月18日深夜日本発で、1カ月間、ヒマラヤをあちこちトレッキングしてきますm(__)m