ネコたち日誌 番外編5 毛、毛、毛のダンシング

今日もゆら〜りと梅太が野遊の部屋にやってきて一通り点検?している。そしてルネのトイレをクッチャンバッチャンに引っ掻き回して去っていく。大きなクサイ落し物と、ほとんど部屋中、階段までも砂をまき散らしていく。なんでこんなところに?と思うような場所にも砂が散らばっている。

これをプー子は何年も続けてきたのだろうか。相当不潔。プー子は将来健康に歪みが来るのではないかと心配だ。今も多少ある。体幹が足元からずれている。そうなると心もまっすぐではなくなっていく。今後の人生が気になるが、もう野遊の責任範疇ではない。範疇でなくともできる所作はしていきたいが、そういう機会も作らない子なので気を揉むのも不毛だ。( ◔ิω◔ิ)

毛を落とすのは3匹のうちで断然ルネ。ほかの2匹はルネに比べて短毛だから気になりにくいだけで、床にはかなり落ちているはず。棚などはいつ見ても毛が散らばっていて、拭いても拭いても毛の世界だ。内臓に悪そう…

やはり頭数が増える分だけ不潔だという当然の原理。多頭飼いしている人たち、どれほど気を遣って日夜掃除していることだろう。ルネがそっけない子なので時々、もう一人飼いたいなと思うが、ルネをラストにしよう。そのほうが空気もきれいで文化的な生活ができる。と、改めて思った。(でもネコのいない生活って、さみしいだろうな)


「ジロスケは問題児」

さてジロスケである。彼は野遊の部屋に遊びに来るというよりはルネを見に来る。ルネがどこにいても探し出して近寄るのでやめてほしい。ルネを膝に抱き込んでしまうと、もう帰ろうと、帰ってしまう。野遊はジロにいてほしいのだが、ルネを餌に居させるのも、その間中ルネが怖がるし、やがて必ず追いかけっこに発展するのでダメ。

さっきはルネが高窓の枠に乗っていたらジロも乗ろうというそぶり。窓を開ければ2階のベランダだが、小型の物置があるので、ルネはその上に乗って遊ぶ。ルネは冒険心が薄い子で、物置の上にいるだけですぐに戻ってくる。

ジロがひらりと窓枠に乗り、これがかっこいい。ルネは物置の上からシャーシャ!!!
もはやこれまで。いつもはルネを取り除いてジロをそのままにしておくのだが、敏捷なジロが外に出たら困るからね。

「戻りなさい、戻りなさい」と、野遊は作業中で、ボールペンを右手に持ったまま窓辺に行くと、ジロが野遊を見てものすごい形相で威嚇してきた。それも、届きっこない距離なのに前足を出して引っ掻くぞ〜というしぐさ付き。どうしてこう、チンピラなんだろう!せっかく見かけはダンディなのに。

野遊はルネがまた円形脱毛症になったらかわいそうだから、こういう時はひるまない。近寄り、窓辺を外に向けて今にも出そうな感じで立っているジロのお尻のあたりを、ボールペンでペンペンやりながら「降りなさい、降りなさい」。(もちろん力なんざ入れてない)

まあ、野遊に叱られたと思い込むだろうのは覚悟の上。降りるまでは爪を立てても歯をむいても容赦しないよ。ギャンギャラビンビラ騒ぎながらチンピラ風にジロスケは飛び降り、階段を駆け下りていった。

物置の上には、ジロの2倍も膨れあがったルネがいた。よしよしって手繰り寄せると、ビビッと電流。その数秒後には野遊の胸にうずくまってマリになった。ルネの小刻みな震えが収まるまで抱いていた。

明日明後日と野遊は不在なんだけど、これ、どうしようかと暗い気持ち。