大黒屋光大夫 20 サンクトペテルブルグ!

レッドアロー号を降りて8時、サンクトペテルブルグの駅に立つ。ここが、かの町かと、ちょっと感慨があった。駅でバスが待っていて、これから一緒にいるガイドのアリスが紹介される。ホテルに到着。ここでまた朝食だ。

野遊は寝不足で、朝食会場には出発ギリギリに行ってコーヒーを喫しただけ。でもお陰で部屋で休めた。ひとりになって荷物を置き、ベッドに横たわるとホッとする。目が染みるようだ。今になって眠いけど寝てはいけない。今日は夜までスケジュールが詰まっているのだ。

ホテルでは、鈴鹿市鈴鹿高校の校長が生徒2名を連れて待っていた。彼らは我々より少し遅れて鈴鹿を出発し、直接サンクトペテルブルグに来たのだった。
鈴鹿高校はロシアの「バラの学校」という学校と友好関係を結ぶために来ていた。
これは団長が仕掛けたことのようだ。

野遊とレッドアロー号で同室だったサッちゃんはこの旅のスタッフの一員で、団長から鈴鹿市と友好関係を結ぶ学校を捜すように言われ、16年前に団長が仲良くなったタラソフ氏の助力により、サンクトペテルブルグのバラの学校を紹介されたのだった。

タラソフ氏は元シベリア州経済顧問であり、ロシアの光大夫の会会長。日本語も堪能?だそうだ。(そうでもなかった)

我々は午前中はアリスのガイドにより市街観光をしたが、団長とサッちゃんはバラの学校に、鈴鹿高校の三人組と訪問。そこでどういうことがあったかは、野遊は具体的には知らないのだが、バラの学校の先生方が大変熱心だったそうだ。この状況を執筆するのはサッちゃんの役。

さて午前中の市街観光は団長もサッちゃんもいなくて、責任を一身に負ったもう一人のスタッフは、相当気分的負担があったようだ。バスの前方座席に団長がいるかどうかもほとんど気づかない仲間もいるくらいで、添乗員のkさんもいるし、アリスがガイドをしてくれるし、我々としては別に何も気にならなかったのだが。

それと関係しているかどうかは言い切れないが、ここでちょっとした事故が起きた。