ネコたち日誌 (7) 8月5日 (水)真夏日 第6日目

ジロは何とかカリカリキャットフードを食べてくださっている(^O^)
通りすがりに野遊に胴体をこすりつけてくださる(^O^)
緑の目がピカピカ光って、動きも鋭く、ジロは4匹の中で一番精悍だ。
ジロは階段の途中が住処らしく、陣取っている。
写真慣れしている。カメラを向けても動じない。でも黒猫は写真になりにくい。

ジロと近くにいるのがどういうわけか、たいていルネだ。
どちらも会話しない。ただそばにいるだけ。
あんまり近づくと、ルネがドキッとして「ウウ・・・」と、形だけ唸る。
シャーまではいかないけど。このままジロが引き下がらないとシャーになる。
まあたいていジロは引き下がらない。ジロとしてはルネなんか怖くないらしい。

野遊がそばにいるときは、ルネが唸ると、その顔を手でふさいで止める。
それをジロはしっかり見ている。

食事も、陣取り場所も、野遊は、4匹の中でジロを絶対に優先している。
けれど自動的にすると、必ず梅太が大将だ。
ジロは梅太にまずは譲り、ほかの2匹には譲らない。
奈々子は譲るので衝突はないが、ルネは譲らないので、野遊がルネを譲らせるのだ。

奈々子は最初から「譲っている」。
奈々子は、小さなころから飼い主のプー子に最も愛されてきた事実を抱えているので、何も争う必要がないのだ。

野遊がジロの心理を慮っても、それを感じ取るのは梅太とルネだけだろう。でも野遊は、あえて梅太のいないところでジロを最優先しているので、梅太はプライドが傷つかないはず。

何年か前、エサを与えるときに、梅太のお皿でないのに梅太が食べようとして、野遊が「ちょっと待って」と、梅太を制したことがあり、そのとき、梅太は身を低くして、ふと身構え、野遊を睨み、スタスタ去ってしまった。そして預かった期間中、ずっと野遊を恨んでいた。梅太は情感の濃い、恐ろしい猫である。今回は、さすがにそのことは白紙になっていたが、もう梅太のプライドを傷つけまいと、野遊は気を遣っているのだ。

夜遅く、ルネが野遊の足元にすり寄ってくると、ようやく野遊は存分にルネをかわいがることができる。でも、アメショウは毛がどうしようもなく、特にルネはフワ毛なので、毎日ファーミネーターでブラッシングしても、抱けば服に、手に、ルネの毛がへばりつく。梅太も奈々子もそんなことないのに。あれがよければこれがだめ、どれもみんな満ちている欠けている。