野遊の将棋物語15 対局後の棋士
勝負はいつも強いほうが勝つ。あきらかに実力に違いがあれば、たいていは勝ち越していく。けれどその強さが、対局ごとに一定とは限らない。思いがけないところで、勝つはずだった棋士がずっと下の棋士に負けることもあるし、ましてや上位の棋士が対局すれば状況はその局ごとに大きく変化していく。それが勝負というもの。
でも聡太君に六勝も連続してしまったキュンは、肩の荷が重かっただろう。いつかは敗れるその時が今きたという感じで、感想戦などではサバサバしていたように見えた。
でも無念だったろうな!
棋士は人前で今の対局に喜んだりがっかりする様子を見せてはみっともない。ということになっている。暗黙のうちに。日本らしい特徴だと思う。
負けて涙を流したりする棋士が出るようになったけど、一生懸命こらえようとするので見ているほうもグッときてしまうが、やっぱり泣いてはならんのだ…投了されて「やったぁ!」なんて叫んではいけないんだ(^^; 代わりにファンたちがやっている(#^.^#)