ヒマラヤポカラトレッキング7「次の日も荷物が届いていない」

トリブバン空港の、入り口ではなく出口から入って昨日の荷物ベルトの場に行った。出口では厳しく声をかけられ、事情を言って身分証を提示して入れてもらった。シュレスは入れなく、長い時間外で待たせることに。

昨日の荷物引換券を提示して係りの人に聞いても、前日と同様らちが明かない。

また後で来るように言われ、もう手の施しようがないので、すごすご出て行った。

どうしよう。残金はいくらもない。どうして、手荷物に現金を持てば空港で盗まれ、預け荷物に持てば届かない事故が起きるのか。いつもきっとどこかで、立ち直れないほどの蹉跌に遭う。そのたびに帰国しか選択肢がないと思う羽目に陥る。その帰国も、ラウンドチケットで、ままならない。

どうしよう。ここにいてもどうしようもない。荷物が届いたら連絡を入れてもらうように手配して、果たして連絡が入るかどうか不安なまま、ひとまずタクシーでタメルに向かった。

ガイドブックで調べてあった「フジホテル」に向かうことにした。それは、日本人をよく知っていて、日本語もしゃべれるマスターがいると聞いていたので。

Madhuban Guest HouseマドウバンGHはラックスマンがいるけれど、ゲストハウス勤務のラックスマンでは少し弱い。ホテルのマスターに相談しでてみたらどうだろう。野遊の直感がフジホテルを選んだのだ。

シュレスは体験不足で、野遊が困ったときに間に入って救ってくれることはない。ガイドとして雇っているのではないから、野遊もシュレスに、これ以上の注文はない。困ったときは自分で考えて切り抜けたり、救助人を自力で探すのだ。