ヒマラヤポカラトレッキング6「踏んだり蹴ったり悪ホテルと悪タクシー」

朝は早くに目覚めてしまい、不安感いっぱいのままどうすることもできない。昨日機内食のランチを食べただけなのに食欲もない。アラティホテルには食堂もあるが見る気もしない。

いつも利用しているマドゥバンゲストハウスは宿泊900Rsで朝食付きだ。それに顔見知りのラックスマンがいる。直接タメルに行かなかった自分を責めていた。

近所を散策。初めての場所。ここも埃っぽい。お店などはほとんどなかった。でも静かでいいところだ。

8時半ころシュレスが来る。もう懐かしくて抱き合って喜んだ。そしてとりあえず空港に行って荷物を確認しようと、チェックアウト。ここでまたまたトラブルが。

宿泊代の2000Rsは昨日支払い済みなのでそのままキーを置いて出ようとすると、カウンターで昨日のマスターが「水代を300Rs」と言うではないですか。

水代って、野遊はシャワーも浴びていない。そしたら、テーブルに置いてあったペットボトルの水だと言う。えっ、あれは有料なの。だったら先に言うべき。知っていたら飲みませんでした癪だから。それに、ホテルで入室してお茶などがテーブルに置いてあればサービスでしょうが。

払いたくないと言った。昨夜と同様、マスターはネパーリ特有の、のぞき込むような憂い目で、しっとりと野遊を見ている。

昨日困っていること知っていて、ゲストハウスに泊まるくらいしか余裕ないのでと言ったのにその2倍の料金を支払わされて、そして追い打ち欠けるように水代とは。

マスターは「では100Rsで」と言う。嫌です。もうとても嫌だから。

でも相手も諦めない。シュレスが「私が払おうか?」と言う。野遊は外に出てしまった。シュレスは100Rs支払い、野遊を追いかけてきた。野遊はシュレスに100Rs返した。

そしてトリブバン国際空港まで、タクシーを捕まえなくてはならないけれど、もう残金があまりないし、時間は余っているし、野遊は歩こうと言った。

ところが。目の前の道路を渡ったらそこはトリブバン空港のゲートだった。さっきは反対方向に散歩したのでわからなかったのだ。

なんと。歩いて5分もしないところに、タクシーでぐるぐる回りして連れてこられ、2000Rsという料金を支払わされた野遊。はぁ…初日からネパールでの金銭問題は例によってさんざんでした。