ヒマラヤポカラトレッキング8「フジホテル」
フジホテルの前でタクシーを降りる。ゲストハウスと違って広々、しっかりとした造りのビル。ロビーがありソファーがあり、その向こうにカウンターがある。
宿泊費は5000Rsだという。当然野遊は利用できない。そこでマスターに、昨日から困り果てていることを話した。するとマスターは、日本語で「もう少し待つことです。宿泊は近くのゲストハウスを紹介しよう」と言ってくれた。
そして、その場でトリブバン空港に電話を入れ、荷物が届いていないことを改めて確認し、届き次第連絡するようにと告げてくれた。
釘をしっかり打ち込んでいくような言い方だった。そして自分はタメルのフジホテルの何々である、と伝えていた。
野遊が独りで空港通いして荷物を問い合わせ続けるよりも、こうしてホテルのマスターという身分のたしかなるネパーリに言われれば、空港側の対応も違ってくる。
この親切なフジホテルのマスターはプラデップという名前。紙に Pradepと書いてくれた。
今日の昼過ぎに広州からの到着便があるので、荷物があったら連絡がある。なくてもこちらから問い合わせるので大丈夫です。今日は15時に再びここに来るように。とプラデップさんは言った。
彼が紹介してくれたゲストハウスはこのホテルの近くで、インペリアルGHという。そこに行った。
インペリアルGHのマスターは小柄で、長い帽子を被った、ちょっとおどけた感じの人だった。彼はフジホテルから事情をよく聞いていたので野遊に親切にしてくれた。
ここは1泊1000Rsで、二階の一部屋に案内された。
明るくて、昨日と違って開閉できる窓がある。掃除もよくできていて、廊下の向こうにはこの階協同のテラスがあり、小さなテーブルと椅子があった。
(写真はFujiHotel)