ヒマラヤポカラトレッキング9「インペリアルGH」

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部屋に案内されても心は不安でいっぱいで、睡眠不足ながら眠ることもできずにベッドに横たわっていた。

もしこのまま荷物が紛失しても、どこも責任を取ってくれないのか。荷物の中の現金は滞在費の20万円くらいだ。不足したらカードで換金できる。そのカードも荷物の中。カードは再発行するとして、現金はもう仕方ない。一番困るのは、何十年も少しずつそろえてきたすべての登山アイテムだ。

今回のトレッキングが中止になるだけではない。もう山に行くこと自体が無理だ。

時間の経つのが遅い。

と、ドアがノックされた。シュレスは明日また会おうということでさっき別れた。誰かしら。

 それはインペリアルゲストハウスのマスターの奥さんでした。彼女はマグカップに紅茶をたっぷり入れて、部屋に入ってきた。そして野遊の肩を抱いて日本語で「心配しないで待っていよう」と言ってくれた。何か食べるかと聞かれたけれど、断った。

午後、街を歩いた。ただ歩いていた。相変わらず埃っぽい街で、道の真ん中は舗装されているが、両端は砂浜みたいに表面の砂が舞う。たちまち鼻の穴が真っ黒になるので、マスクをし通しだ。目にもよくないだろうな!でもサングラスはトレッキングで太陽がきつい時しかしない。

果物やパンなどを買ってようやく食事した。

15時。荷物が届いたという知らせがあることを期待して、フジホテルに行った。

(写真はインペリアルホテル)