ヒマラヤポカラトレッキング18「ダンプスへの縦走路」

Hyangja...山道8;50s… 3h...ダンプス1799Dhampus...2h...グルン族の村 15;00aポタナ1890

ここはエヴェレスト街道のようなトレッキングウェイではなく、普通の登山道だった。狭くて傾斜があり、足元は枯草の、やや歩きにくい道を、まずは40分登る。一般道であっても産業道ではなく、整備もされていない。草も伸び放題、木の枝もゲジゲジしている。

歩いていると、朝の空気が午前の空気になってきて、日光が樹の間から射してくる。

急登でもないけれど登って行くほどに汗がジンワリにじんできて、たまに吹きすぎる風を期待するようになる。

登り道が終わると縦走になり、それでもまだ1000mくらいなので尾根といっても草の道だ。

家畜の歩く道ではない。馬やゾッキョたちは直接行ける道があるし、車でも運べるし。ここはだから本物の山道なのだった。

後ろからおばさんが追いついてきた。スカートにゴム草履で、頭に荷物を乗せて、片手で押さえながら追い抜いて行った。でも時々立ち止まって振り返り、野遊が追いつくのを待っていてくれる。

野遊は心苦しくなり、先に行ってどうぞというと、にこりと笑って消えた。それがすすっと簡単に体を運んで消えていった。こちらはしっかり装備しているのに、日に焼けて精悍そうなあのおばさんはスカートに素足にゴム草履で、片手で頭の荷物を抑えて、野遊より何倍も速く歩くのか。

あの優しくしてくれたおばさんのロッジでランチしようねと、シュレスと言い合った。