体の記録 12 新型コロナウィルス事件

すでに2020年初頭には中華コロナが地球を犯し始めていて、3月の検診時もかなり厳しい状況だったが、4月、5月と次第に緊迫した状態になっていき、3か月後の6月定期検診は、湘南鎌倉病院は出入り口も分け、消毒も徹底して、昨年とは違う様相を呈していた。

野遊もバスを乗り継いで通院するのは気になって、何とか検査と診察を1回にまとめてほしかったが、病院側はこの事態を迎えて、以前よりまたほかの理由が生じたことがプラスされ、どうでも検査と診察を1週間おきの2回に分けて行ないたいようだから仕方ない。

6月の検診では、あの大量の錠剤類がそのままさらに3か月処方されて、さらに様子見ということであっさり終わった。

薬局の薬剤師さんが処方箋を見て、「こんなに大量に…先生に電話してお聞きしてみましょうか?」と言ってくれたほどだ。けれど過去3か月もこれだったし、電話で聞いたところで医者がこれでいいのですと言えば薬剤師はそれ以上言えない。申し訳ないけれど余計なことだ。

薬剤師が知識と良識でもって、こんなに大量の抗生物質類を、こんなに長期服用し続けることを恐ろしいと思ったのだから、実際恐ろしいことなのだとの感を深くした。

野遊の体内の、血管を流れる血液に、免疫が不足しているのに、抗生物質を服用するのだから、体はたまらないのだけれど、咳を治さねばならず、先にこちらを何とか解決させないと、肺が持たないし。咳き込みの苦しさに気が重くなる。