体の記録 13 宇宙色の空の下には

そういえばずいぶん以前から、そうだなぁもう野遊が劇団てんびん座で一生懸命活躍していた現役時代のころから、野遊は、時々発作のようなクシャミをしていたことを思い出す。それは、花粉症の友達から聞いている症状に酷似していたので、それかなとも思ったが、スギ花粉が飛ぶ中を歩いても異常はなかった。でもクシャミが始まるとそれは花粉症の現象と同様に、大きくハックション!と、一瞬は腹筋も激しく使い、うっかりすると歯がカチンと打ち合ってしまうほどだった。それが10回以上も続いて、やがて収まるのだった。収まると何ともないので、野遊は放置してしまっていた。

今思うと実に無知な所作だ。

あの頃から野遊の体には、実は何かが始まっていたのだろう。

それはアレルギーに関する疾患だろうけれど、放置して時を重ねてしまったゆえに、それが副鼻腔炎につながっていったのかもしれない。

だけでなく、何が原因か、医学書にはストレスと明記されてあるだけで処しようもないが、血液中の抗体が極端に少ない。低グロブリン血症が先だったのか、アレルギー症状が先だったのか?自己管理がいい加減だったのだろうな・・・

今からできることは何だろう。医者は「治すすべはない」と言い切る。ではなんで検査するのだろう。そのたびにレントゲンを撮って…。

は…、ヒマラヤに行きだしてからこの症状は深まった気もするな。放射能物質を浴び過ぎたとは言えるな。だとしたら本当に、処しようがない。そこにレントゲン毎度毎度、これではもっと悪くなりますよね。

ヒマラヤをトレッキングすること30日、それが年に1回、5年も続けている。でも街を歩いても有毒物質は浴びるのだけどね。