裏剱(34)欅平駅のお蕎麦
トロッコ電車が出るまでに1時間以上あった。昨日の説明で添乗員K氏が、「欅平駅で各自昼食をとってください。駅にお蕎麦屋さんがあります。1件しかないので、ほかの登山客や、観光客とも混じるから早く並んだ方がいいですよ」と言っていた。
みなさんそれをしっかり記憶していて、まっすぐにお蕎麦屋さんに行った。お土産物売り場の向かいに、小さな立ち食い蕎麦屋があり、それのことだった。たちまちお蕎麦のできるのを待つ列になった。
野遊はザックから草履を出して履き、手を洗ったりなんかしていて、それから列の最後尾に並んで順番を待った。どうもこういうとき野遊は遅い(>_<)
お蕎麦屋さんのおばさんはひとりで、次々とお蕎麦を作っていた。
カウンターで立ったまま、中には片手に缶ビールを持ち、それぞれテキパキとお蕎麦を食べている女性たちの姿は、ひと仕事終えた頼もしさが感じられた。
食べ物はこのほかに中華まんじゅうみたいなのが売られていたが、いっぱい並んでも、下山したときは熱い汁もののお蕎麦がいい。