流氷旅行 7 支度が冬装備
羽田空港に着く。姉夫婦と下の姉に会う。コンダクターやカスタマーたちは現地集合となっているので、各々に送られてある航空チケットを持って飛行機に乗るのだが、ここでアナウンスが入った。
上空を強風が吹いているそうで、飛行機が飛ばないのだ。もし飛ぶこととなっても、予定の釧路ではなく、千歳空港に変更になるかもしれないとか言っている。空港から窓外を見ると弱い陽が差した、やや曇天といったところ。
昨日は姉たちが「雨ですって」などと電話で言っていたので、降らなかったからよかったと思っていたが、上空は予報通り荒れているらしい。
でも野遊はこういう場合たいてい運がいいので、何となくちゃんと釧路に行くことになるような気がしていた。
出発が大分遅れたが、やがて放送があって、やっぱり釧路に行くそうだ。よかったよかった。
数日前、下の姉が4本爪のアイゼンを持って行こうかなどと言っていたが、ツアー会社が、簡易アイゼンを販売しているそうなので、現地で決めても間に合うようなので保留にした。野遊は膝の調子が悪いけれど、登山ではないし大丈夫だろうという思いがあった。姉夫婦はストッパーがついているウォーキングシューズだ。野遊は普段街を歩く普通の靴だけど、底は大分しっかりギザギザの模様になっいている。
それでも転倒した際などを考慮してか、姉たちは出かける前に会社に勧められたツアーの1回保険に入り、そういうのに入りたくなかったけれど野遊も、膝を思えば謙虚になるべきで加入した。
でも事前に「真冬の北海道は半端ない寒さなので、がっちりと冬装備をしてきてください」というコンダクターの注意事項に添って、登山用のダウンとダウンベストと、どういう行動となるのかよく把握しきれなかったので毛皮のコートを羽織って行った。さあどんとこい。