秋のヒマラヤトレッキング56 サントスバイバイ

ryo-rya2018-12-01

タメルのホテルに朝が来た。朝食つきでパンと玉子などと紅茶、またはコーヒー。サントスは有料と思ったのか、どこかに行って勝手に済ませてきた。

日程が1日余っているので、明日はパタンに行こうと思い、OMさんに電話を入れた。そして帰りの手続きなどしながら、お土産を探しに街を歩いた。
夕方はチーチャとレストランでディナーをしたが、トレッキング中と大きくグレードアップした食事という気はしなかった。相変わらず床もテーブルも汚れていた。

サントスは明日、ネリに行くバスを探して、それから両親や妻や息子にお土産を買い込んでいた。大きな入れ物をいくつも買って、それに入れていた。おもちゃがはみ出ていた。

サントスもホテルに2泊した。サントスが出かける早朝、野遊とチーチャは4時に起きて彼を見送った。出て行かなくてもいいのだが、友情を感じていたから。

朝、タクシーが予約時間にホテルに到着して、野遊は何度もサントスの部屋のドアをノックして起こした。サントスはやがて出てきた。マスクをしていた。まだホコリが立っていないけれど。ここは10分でも外出すると喉をやられる物凄いホコリなのだが。

サントスに、バス停までのバス代をあげてある。けれど出がけにサントスは野遊に、「カトマンドゥからネリまでのバス代もください」と言った。

えっ、・・・あ・・・野遊は一瞬、返答に詰まった。でも、あげようと思った。もちろん、サントスは、それは我が家に帰る交通費なので、しかも彼は一昨夜、ここで別れると言っていたのに、一緒にいたからと追加請求するのは全くおかしな話なのだが、まあ「足元を見た」のだろう。きっぱり断ればよかったのだが、一生懸命やってくれたので、2000Rsほどなので持ってあげようかと思ってしまった。

するとチーチャが、いつも持ち歩いているポシェットから1000Rsを2枚か3枚、取り出してサントスに手渡した。チーチャは「いいよ、あたしが持つから」と言った。

サントスはうまくいったという表情を隠しもせずにニンヤリ笑った。
私達はお礼を言い合いながら握手して別れた。
タクシーが走り去ると、再び部屋に戻って、明るくなるまでもう少し寝よう。
ホテルのマスターが「He has good freinds」と言った。
彼らの言う「よき友」とは、お金を払ってくれる人ということだ。