ヒマラヤポカラトレッキング43「マガール族のお祭り」

オームさんは午後帰ってきて、エアポートで電話してくれれば迎えに行ったのにと言ってくれた。それを聞いただけで野遊は気持ちが救われるようだった。

ネパールの古都パタンは、マガール族の街で、今はお祭りの時季。

野遊は1泊して、次の日タメルに向かう予定だったが、オームさんが2泊してくれと言う。明日はお祭りをお祝いして親戚が来て、マガール料理のパーティがあるので、一緒に過ごしたほうがいいよ、と。オームさんは日本語が堪能で、「~したほうがいいよ」という言い方をする。

フジホテルのマスターに、出発前に荷物のことでお世話になったので、お礼に宿泊する予定だったが、それを1泊にすれば、パタンに2泊できるので、もう1泊することにした。

次の日オームさんは、お土産にヒマラヤ塩を買いたいという野遊の希望通り、お塩を売っているお店に案内してくれた。ほかのお店もまわって、色々な商品を見せてくれた。

野遊は夕食に招待されるならと、クッキーと果物を買った。果物はリンゴとオレンジとマンゴーを、キロでどっさり買った。

夕方近く、オームさんと、遊びに来た友達のおっさんと3人で、お祭りに行った。それはものすごい混雑と砂埃で、たちまち衣服も帽子も顔も目も耳も砂のベールに覆われたようだった。

馬車に高い塔を乗せて、街を練り歩くのを、一緒についていく。みんなわいわい騒いだり写真を撮ったりしていた。お祈りのろうそくが立っているお皿を買って、オームさんの奥さんに渡し、そしてクッキーと果物を、夕食の差し入れとして渡した。

奥さんはキッチンに立って、何やらお料理を作っていた。マガール族の伝統料理って、何かなあ、楽しみ。