マナスルBC ヘリトレッキング 25 ハポラマ


朝、一日遅れでカホちゃんがシェルパに連れられて出発して行った。カッちゃんは一人でずっと食堂に居て、たまに野遊が行ってカッちゃんの冒険談を聴いた。カッちゃんの足首は腫れがだいぶ引いてきて、骨折ではなかったようでほんとうによかった。明日は一緒にヘリでBC に行く予定だ。

そのヘリはカトマンズから来て、サマに寄ってからBCに行き、トレッキング隊を乗せてカトマンズに帰るのだった。

どうやらBCはずっと雨だったようで、隊長からは「こちらは鬼のような雨です」というメールが届いていた。テント内はどんななのだろうか…。

2023年9月10日(日曜)、雨上がりの朝、まだ濡れている草を分けて細いゆるい登り道を行くと、すぐにヘリの来る地点に着いた。待っていたら、ロッジのディディーが来た、名前はハポラマ。この数日間、野遊はハポラマと仲良しだった。ハポラマは微笑んで野遊を見て、抱き寄せてくれた。

ありがとうさようなら(また会いましょう「ヘリベントールラ」とは言えないの)・・・もうここに再びは来られないだろう。

優しかったハポラマ。記念品をあげるよりネパーリは現金が一番の情愛や感謝の印なんで、野遊はハポラマに、チップを手渡して御礼を述べた。(日本人だったら現金渡されたら気分害すけど、そこが違うので、これで嬉しかったと伝えた)

ハポラマはしばらく野遊と一緒に野原に座り込んで、ヘリを待っていてくれた。後ろはサマの村。その後ろはヒマラヤの山々が連なっていた。