朝日連峰 障子ヶ岳 23 「山屋の語録」

今、山屋さんがたの言葉を思い出している。含蓄があると思った。

【ブルーベリー氏】(野遊に会って歩きだすときの言葉)
「心配なのは、これから。疲れて足を滑らせて落ちてしまえば一巻の終わりだから、よく気をつけて歩くように」
(あとで小屋で)
「本当にやられていたら水も飲めない。これだけ飲むのだから大丈夫と思った」
「動けないのに平気ですと拒否する人がある。もう相当自分がわからなくなっている場合。(野遊は)喜んで受け入れたので、ここでも大丈夫だと思った」
メールをいただいた。(野遊は彼らに名乗っている)
「多かれ少なかれ誰かに迷惑を掛けて山に向かいます。東北のこんな山にわざわざ一人で登りに来るには、かなりの信念が有るのだと思います。また遊びに来て下さい 山はいつでも両手を広げて待って居ます。やさしく踏み込めば やさしく  思い切って踏み込めば 思い切って!それが 山 なのです」


【天狗さんの言葉】

「あんなものは遭難とは言わない」(ト書き・・ウハハと笑う)
「で、縦走するつもりだったとか?」(ト書き・・ニヤニヤする)
「朝日は北アルプスを目をつむって歩けるようになってからだ」(これは野遊がすっかり元気になってからの言葉だ)
メール
「あの日は稜線小屋でも具合が悪くなった人がおり、
あっちのほうがもっと悪かったようです、先の週から暑さのせいで
ベテラン連中も通常より3割〜5割時間が掛かって歩ってたようです。
朝飯しっかり食べてから登山すれば大丈夫です、この経験を生かして
山を楽しんでください。明日からまた天狗小屋で登山道草刈です。
涼しくなったら天狗へ遊びにきてください」



【写真家さんの言葉(後日写真を送信してくださった折の添え書き】
「避難小屋は、リスクのある登山で遭難事故防止のためにある。
今回は、遭難に非ず、事象事項です!
脱水症状は、誰でもあるバテたという事象。
問題は、同じ小屋になり、あなたの事象を見掛けたら直ぐに手を施さず、小屋管理人に通報した方の感性です」


【山じいに報告するのには勇気が要った】
「みんないろいろな経験や失敗を重ねて成長するのです。山は我々の心構えの隙間をちょっと厳しく教えてくれるのですよ。良薬は少々苦いのです。今回はある意味貴重な素晴らしい経験をしたと思います」