朝日連峰北方 2、横腹から北方に抜ける計画

障子を超えることがまず第一の目標なので、入山は大井沢だ。どこに抜けるか。地元の方はマイカーで往復や周回登山ができるが、野遊は交通網を駆使していく。
南方の朝日鉱泉は、夏のわずかなシーズンしかバスが入らない。その手前の小寺鉱泉も、タクシーを呼ばなくてはならない。相当な距離となる。その手前の日暮れ沢も同様だ。

昨秋山じいの車で入った日暮れ沢だが、台風で林道の一部が不通となり、修正されていないそうで、この夏、登山者方はずいぶん不便な思いをしただろう。

泡滝は野遊の感覚では、遠い上にさらに遠いところだ。夏は朝日屋さんの会員バスを利用できるのだが、今はない。けれど宿泊客は朝日屋さんが送り迎えしてくれるそうだ。

朝日屋さんの主の弟君は、一昨年野遊が竜門の小屋で会い、小寺に降りた愉快な連中の仲間だ。彼は「朝日屋の次男坊」と名乗り、仲間方もそのように言っていたものだが、それは多分彼らの感覚であり、時代はすでに長男が朝日屋を継いでいるので「朝日屋の弟」なのだ。
日程のメドが立った時点で家から朝日屋さんに電話を入れ、時間のメドが立った時点で山からケータイで連絡することになった。これで「大井沢から入って泡滝に抜ける」コースが成り立った。

天気予報はほぼいい天気ながら、午後から連日雷雨の恐れがあるそうで、それが過ぎるのを待っていたらまた次の天気が崩れるかもしれず、切りがないので、行動開始を9月9日にしたのだった

日曜の東海道線は普通に混んでいて、横浜で乗り降りが大きくあったけれども、野遊はモタモタしているので東京まで立ったままだった。そこから山形行の新幹線に乗り、車中でランチ。昨日作ったハムサンドとサラダと紅茶。まだまだ余裕の野遊だ。