シュレスの夏 19 朝日、雪倉岳

ryo-rya2014-11-20

シュレスは野遊に電話を貸してと言うので子機を貸すと、夜、長電話をしている。話し終わって、野遊の部屋の親機のライトが消えると、またほかの誰かにかけていて、ずっとライトがついているのだが、最初のうちはシュレスも知らせたいところがいろいろあるのだろうと思っていたが、毎晩続くので、さすがにこれでは電話代がたまらない。

そこで野遊の部屋のPCで、メールのやり取りをすればと言った。シュレスはこれで通信手段を得て、同国の知人方とやり取りをしたがネパール語だったので何を書いているのか野遊にはわかりません。

メールのあと、長い間シュレスはPCの前に座っていて、ネパールのドラマや歌を見たり聴いたり、一緒に歌ったりして楽しんでいた。なんか日本に滞在している意味がないような。ネパールのドラマは明るいのが多いみたいで、観終わってからケラケラ笑いながら、野遊に筋を話してくれたりした。あんまりおもしろくもないけど野遊もお付き合いに笑ってみたりした。

野遊は出かけるときシュレスも連れていった。野遊が仕事をしている数時間、シュレスは図書館にいて、野遊が出した日本語の宿題をしている。そのあとお迎えに行って、ランチをして鎌倉名所観光をした。鶴岡八幡宮の蓮池のベンチに腰かけて、サンドゥイッチでランチしたり。
けれどシュレスは、やがてこの数時間を図書館でなく我が家でお留守番しながらPCに向かっているほうを選んだ。

8月初旬に来たシュレスは、中旬過ぎても気持よく晴れる日がないまま、山に行けずに過ごしていた。3日くらいなんとかお天気が持っても、その日は野遊に予定があったりして、どうも日程がまとめて取れない。

野遊は、北アの朝日、雪倉岳に行くつもりだったのだ。
ゴスケは夏休みと言えど、そんなにまとめて休暇を取れるわけではなく、出たり入ったりしていてまとまった休みは持っていない。ゴスケにこのコースを打診してみたが、乗り気でなかった。ゴスケは最近、長そうな行程は敬遠する。行けば野遊より強いのだけど。
この美しい山を行きたい。せっかくシュレスがいるから一緒に行こう。
蓮華温泉〜鉱山道経由白馬岳〜雪倉岳朝日岳蓮華温泉
グルリップ縦走だ。3,4泊はほしい。それが雨で取れない。焦る。