秋のヒマラヤトレッキング 22 辛そうな同行者

ryo-rya2017-12-29


タドコシを出てから、チーチャをかばうように少しずつ歩いた。彼女は具合悪そうだったけれど、我慢して歩いていた。

チーチャのパルスオキシメーターの数値は80くらいだったので、高山病の域ではない。多分緊張からくるストレスだろう。
頭痛はないそうだ。半分程食べたダルバートも、嘔吐感はないようだ。
とにかくゆっくりとパクティン に歩を進めていくことにした。
あと1〜2時間だ。標高も上がらない。

チーチャは用心深げに野遊の後ろを歩いていた。
気持ち悪いのだろうなあと思うと、野遊も心が沈んだけれど、落ち着いて温かく誘導するつもりで歩いて行こう。

サントスは何も気にならないらしく、歩きながら野遊に「僕は25歳で、妻と息子がいる」と、家族の写真を見せてくれた。シュレスより子供っぽい感じがしたので、ネパール人は結婚が早いというけど本当だなと思ったが、25歳という年齢は、少し背伸びしている可能性が高いと感じた。(あとでわかったことだが、サントスはやはりもっと年下だった)。
いろいろな思惑から、年齢を背伸びしたのだろう。