ヒマラヤポカラトレッキング45「タメルに戻る」

野遊はまっすぐフジホテルに行き、そこでパラデップさんにお礼を述べ、1泊5000Rsと、野遊にしたらすごく高価な宿泊費なのだけど、お礼の気持ちを込めて1泊することにした。

パラデップさんは多忙で、最初しか会えなかったけれど、野遊は直にちゃんとお礼を述べた。(帰国してから、改めて御礼状と、お菓子のセットを送った)

そしてパタンのGHとは比較にならないくらいきれいな部屋で、ゆっくりとバスタブにつかり、人心地がついた。

それから街を散歩した。明日トリブバン航空に行って出国するので、今日がラストディだ。

街用の軽い靴を持参していたが、トレッキングでもロッジではずっとこれだったし、もともと古いのを持って行ったので、もうボロボロになったから、靴を買っていこう、ネパールは安いから、こういう普通の買い物をしてみよう、と思って歩いていた。

そしたら突然「わっ」という声がして、両肩を抑えられた。ギク。

シュレス!どうしてここにいるの!?と、抱き合った。シュレスは野遊がタメルにいるだろうからと、来てくれたのだそうだ。見ると、道路の向こう側にレディナがいた。あ、しまった、思わず抱き合ってしまったな!と、思った。野遊は日本人感覚でレディナをとても気にした。

それから3人で靴を買いに行ったけれど、使えそうな靴なんてなかった。そして試着しようとしても、そもそも靴ベラがなかった。でも何だかボロイ靴を履いて帰るのも嫌で、仕方なく買った。(結局帰国してから履かなかった)

それからランチを御馳走してあげようと思って、お店を探した。ガイドブックに桃太郎という中華料理屋さんがおすすめと書いてあるので、そこに行ってみた。

レディナは妊娠4か月くらいで、もうつわりはないようだ。皿うどんを注文して、おいしいと言って食べていた。

野遊はなんだかなあ、味はまあまあと言った感じで、たかがの料理が高い。

ロータスレストランのカズが言ってた通りだ。「地球の歩き方」というガイドブックは、ネパールに行く人はたいてい購入するようだが、ほかに案内書がないからでもある。結構重宝だけど、片手落ち部分がある。それは、情報が止まったままなところが多いのだ。この桃太郎についても、かなり力を入れてほめているが、今はそんなことないのにな。

夕方近くにシュレスと別れた。シュレスは、シュレスや親せきが住んでいるカパンに、これから来てほしいと言った。泊まっていけばと。野遊は今日はフジホテルに泊まることになっているので断った。では、明日19時にトリブバン空港に行くまでに時間があるから、できるだけ朝早くにカパンに来てほしいと言う。もうカパンは行く必要がないと野遊は思うのだが、シュレスが、親戚が待っているし、レディナの料理も食べてほしいから、どうでも来てと言う。それで、行くことにして別れた。