鎌倉駅前の交差点物語(15)本題2

交差点の歩行時間を延ばすということは、交通渋滞を促進させることにもつながってしまうので、よほどの事情がなければできないことでもある。季節ごとに、お花見、海、紅葉、何もなくても鎌倉観光客が車で遊びにやってくるし、修学旅行、観光旅行のバスも通る。自分も運転手さん側に立てば、簡単に歩行時間延長を主張できないのだ。
けれど鎌倉市は高齢者が多い。観光客にも高齢者が多い。歩きの観光客も、また多い。
危ないところもないし、近場で、来易い観光地なのだろう。あの交差点はメイン・ストリートの一つで、多くのそういった方々が利用している。総体的に考えて、やはり歩行時間は延長させる必要があると思う。
高齢者が多いとわたしが発言すると警察官、「多いのですか?」と言う。あれ、そんなことも知らないのかぁと思った。鎌倉市に高齢者が多いのは昔からの事実なので、同じ県内で、警察官は当然知っていると思った。(ちなみに若夫婦の割合は、ほかの市と比べて少ない。若者には住みにくい物価、行政の市のようだ。わたしは鎌倉に生まれ、ずっと住んできて、子育ても鎌倉だが、たしかに暮らしにくいことが多々あった。話題がそれるのでここまでにしておくが)
警察って実数を求めるから、高齢者の割合などを、鎌倉市職員にたずねたりしていた。職員も「多い」と返答するまでで、実数を即答できず、後日調べてお知らせしますと言っていた。
さて交差点、歩行時間23秒ということになっているそうですが、体感秒数は17秒ですよ〜とも言っておいた。目で見て耳で聞いてから歩き出すので、「歩行正味」は23秒ではないのだ。こういう実数発言があると、彼らは必ずメモった。うっかりいい加減な数字を言えないな。
今ここで答えを出してもらうのは無理だけど、今後の検討は、ここでの資料が元になるので、理解してもらうように話をしておかなくてはならない。今後「検討の結果、据え置きとなりました」とか回答されたら、またスタートラインに戻ってしまう。いや、もっとやりにくい出発点に立つことになるかもしれない。参考になる資料提供ももちろん大事なことだが、ここにいる担当の方々の気持に訴えることも大事なことだった。その誠意を、千一もわたしも、尽くした。