千一(せんはじめ)を語ろう

バリアフリーを考える(6)毎日新聞記者さんとの対談2

記者さんは、昨年12月、千一が高齢者、障害者の選挙権について議会で質問した内容に関心を持ち、取材にこられたのだが、それには以下の事情経過がある。昨年夏の衆院選で、記者さんの知り合いのケアマネジャーから、エレベーターのない団地に1人暮らしを…

バリアフリーを考える(5)毎日新聞記者さんとの対談 1

雨模様の午後、毎日新聞の記者さんの取材訪問を受けた。約束の時間は13時30分。記者さんは東京からいらっしゃるので、場所の説明などをあらかじめしておく。野遊が13時15分ころ行くと、記者さんは、もういらしていた。野遊はちょっと驚いて、千一の…

バリアフリーを考える(4)選挙の投票・毎日新聞者の記者さんから連絡を受ける

介護5、の方は、選挙投票の折、補佐がつく。利用している方がどのくらいかは知らないが。 千一は、介護の度合いを決めないでほしいと、議会で訴えている。それは、高齢で歩行が困難な方が、投票所に行けないことなどがあるからだ。こういう例をあげればほか…

バリアフリーを考える(3)バリアフリーバス

バスがバリアフリー化されてきている。乗り降りのステップが広く、段差も緩やかだ。しかしそうやって車体を低くした分、車内の後ろ半分に大きな段差が生じた。バスが混むと、そこに立った人は脚を取られて大変不便だ。まあもっとも混雑するのは通勤時間あた…

バリアフリーを考える(2)鎌倉駅講内のエレベーターにもの申す

鎌倉駅は東口西口二つの改札口がある。駅構内は改札口より低くなっていて、何段か階段を降りるのだが、数年前、このバリアフリー精神に則って東西両階段に、エレベーターが設置された。最初にそれを言い出し、鎌倉駅に打診に行き、何年も活動してきたのが千…

バリアフリーを考える(1)まずは道

バリアフリーは奥が深い。道を平らにする基本から、思想はどこまでも伸びていく。人間の平和をもっと掘り下げ、幸せを求めているのではないだろうか。 幸せかぁ〜聞き慣れた言語だなぁ〜でも幸せというのはむずかしい言葉だなぁ〜・・・その昔、鎌倉市の、野…

鎌倉駅前の交差点物語(29)内容がてんこ盛り

終ってから、なんだか駆け足で過ごしたような気がした。なんでこんなに時間がなくなってしまうのか。一つの話だけでも、もっとじっくり聴きたかった。時間が持てたら、聴者も混じって、いろいろな意見や感想が出たはずだ。テーマも「てんこ盛り」だったと思…

鎌倉駅前の交差点物語(28)時間押して閉会

昨年の鎌倉市長選挙で当選したのは、元鎌倉市議会議員であり、やがて神奈川県議に寄り道して、1期も勤め上げずに市長選に出馬して当選しちゃった選挙のうまい若手市民、松尾崇だ。先日の市議会では、市長発言というか議員の質問への返答が、出来上がっている…

鎌倉駅前の交差点物語(27)

堀野先生の話の次は、車椅子利用者の有山氏が挨拶した。彼の言葉は、慣れている人にはわかるが、初めての人には聴き取りにくいので、神奈川大学の学徒がそばにしゃがんで通訳した。さすがに鎌倉市内を歩きまわってバリアフリーの思念を学んだ若者だけあって…

鎌倉駅前の交差点物語(26)学徒の研究

休憩時間をはさんで後半のシンポジウムが、1割ほど参加者を減らして始まった。第2部は調査報告。毎年のことながら、神奈川大学の人間工学研究室の学徒2名が、卒論の課題で取り上げた研究発表だ。毎月1回の鎌倉バリアフリー研究会でも、彼らは途中発表を繰り…

鎌倉駅前の交差点物語(25)カッコウとピヨピヨ

神奈川県警の方の講演で心に残ったことがある。 目の不自由な方も含めて、音で知らせる交差点に、歴史があること。 昔は赤青黄色の点滅を頼りに歩行者は渡っていた。 いつからか、それが鳴り物入りになった。 音楽が流れるところも多い。 で、そろそろ終わり…

鎌倉駅前交差点物語(24)休憩時間の質問

鎌倉駅前交差点事情を最初に訴えてくださったご婦人が、不安そうに野遊に聞いてきた。彼女も「あの交差点、5秒伸びたのではないんです」という県警の方の発言を気にしていた。彼女は「車の走行時間が減ったので、そういう気がするのでしょう」という発言も気…

鎌倉駅前の交差点物語(23)基調講演『交通信号とバリアフリー』

***最初に・後日書き足しです・このバリアフリー研究会について、最初から詳しく語りだしていたのでしたが、なぜか、(16)〜(22)が大幅に消えてしまっています。どうしてかわらなく。***プログラムの最初の基調講演は二件あり、二件目の『交通信号とバリ…

鎌倉駅前の交差点物語(15)本題2

交差点の歩行時間を延ばすということは、交通渋滞を促進させることにもつながってしまうので、よほどの事情がなければできないことでもある。季節ごとに、お花見、海、紅葉、何もなくても鎌倉観光客が車で遊びにやってくるし、修学旅行、観光旅行のバスも通…

鎌倉駅前の交差点物語(14)本題1

音声キーボードを足指で打ちながら、千一は訴える。少しずつ、少しずつ、表現が成立していく。千一は緊張すると、まぶたが下がってしまうので、何度も、何度も、まぶたを拭かなければならない。「目、目」と彼が言うたび、わたしはまぶたをタオルで拭き、ゆ…

鎌倉駅前の交差点物語(13)会合

案内された会議室に、担当警察官が3名、(紹介されたが肩書きは忘れた)(名刺交換があったので持ってはいる)厳粛な面持ちで着席。 向かい側に着席しているのは鎌倉職員3名と千一、わたしの5名だ。 警察官の挨拶に、まずは職員が応じる。そして千一が職…

鎌倉駅前の交差点物語(12)横浜県警にて

着いた。約束の時間は14時だったかな。車を降りて見まわすと、見覚えがあった。数年前、劇団てんびん座の公演で、拉致についての作品を上演するとき、警察に行く用事ができてしまって、相鉄本多のガードマン方と共に車で行った。ああ懐かしいなぁとは別に…

鎌倉駅前の交差点物語(11)車中の雑談

横浜に行くまでに、特に渋滞はなかったが、すいすいというほどでもなく、50分くらいかかった。 後部座席には職員と千一とわたしがいた。みんな黙っている。何のために沈黙か。わたしは勝手におしゃべり。千さんは普通に会話して通じるということをお知らせ…

鎌倉駅前交差点物語(10)神奈川県警へ

それは昨年2009年の10月のことだ。千一から電話が入った。音声キーボードで、 「アシタ 13時二 カマクラ シヤクショ二 キテクダサイ」と。 あの交差点について、神奈川県警に出向いて行って、じかに話すことになったという。 市の職員が、毎度毎度の千一の…

鎌倉駅前の交差点物語 (9)保留、実は却下?

障害を持つ@さんの発言から端を発し、実際にそこへ行って点検し、その意見を持って議会に臨んだ鎌倉市議会議員の千一は、その交差点の歩行時間を延長してほしいと提案したが、市からの即答は得られなかった。市としては、あれは神奈川県警の管轄化にあるの…

鎌倉駅前の交差点物語 (8)「千一は迷惑だ」

傍聴席はたいていがら空きで、その日も数人しかいなかった。千一の再質問の聞き取りシーンを傍聴席で眺めるたびに、わたしは、あることを思い出す。ある日、傍聴席で、千一の書き取りを眺めていたわたしは、横の席の男性に、「無駄な時間だ」と、言われたこ…

鎌倉駅前の交差点物語 (7)議会で質問する

議会当日、千一は自分の番が来るのをじっと待っている。まぶたは長くはあけていられないし、首も長くはもたげていられないから、最前列に座っていながら、目を閉じてうつむくので、まるで居眠りをしているように見える。後ろから見る彼の様子は、彼を知らな…

鎌倉駅前の交差点物語  (6)  質問文を作成する

千一の議会に提出する質問文は、話し言葉のようだ。平易で聞きやすい。でも、ちょっと文節が長くなると、文頭と文尾が一致していないことがある。それは、千一は、頭で書きたいことを思い描き、左足指で一文字ずつキーボードを打って、それを聞き取りながら…

鎌倉駅前の交差点物語  (5)電動車いすで渡ってみる

千一(無所属無党派・全くの個人としての市議会議員・一匹狼ならぬ一匹コヤギさん)のめざしていることは、鎌倉市の福祉行政についてだ。鎌倉市の中央図書館にエレベーターをつけて、車椅子でも利用できるようにしたり、江ノ電の駅をひとつ、ひとつとバリア…

鎌倉駅前の交差点物語 (4)三人でティータイム

@さんは千一に会った。 手持ちのペットボトルのお茶を喫しながら、わたしたちは語り合った。 千一の飲み物は、テーブルの上に、ヘルパーさんが置いていってくれた、3種類のマグカップに入った、水、お茶、ジュースなどだ。ストローがさしてある。これなら千…

鎌倉駅前の交差点物語 (3)留守宅に訪問

千一の家は鎌倉駅から、扇ガ谷(おうぎがやつ)方面に歩いて20分ほどの所で、わたしは彼の業務を手伝っているため、たびたび足を運んでいる。足の不自由な@さんを思って、鎌倉駅からタクシーで行った。14時。議会のない日だったので、わたしはアポを取らず…

鎌倉駅前の交差点物語 (2)千一に訴えてみたら

自分は、人の話を聞いて、ああそうかと思っても、実際には気遣っていなかったことを改めて思った。もし、自分に関係ないことでも、家族とか、自分の近しい存在の人の話だったらどうだろう。もっと親身になって聞いたと思う。あるいは、その人がわたしに訴え…

鎌倉駅前の交差点物語 (1)渡るのがコワイ

昨年の秋、友達の@さんから聞いたことから始まる。 「鎌倉駅前の交差点を渡るのがコワイ。それこそ命がけです」それは会話のやり取りの一部だったので、わたしは「大変ですね」と言ったくらいだった。(と思う)@さんは足を引いている。数年前、脳溢血を患…

千一の恩師・中村平八先生

神奈川大学教授、中村平八先生が、なくなられた。この先生は、教え子千一を、こよなく愛していた。教え子が一生懸命生きる姿は、師としては喜びなのだろう。それをまっすぐに表現される方だったと思う。いつも明るい千一、幼いころから、人々の愛情を浴びな…

千一を語ろう

神奈川県鎌倉市の市議会議員千一を中心に集うバリアフリー研究会の主催する春祭りシンポジウム。道が、お店が、街がバリアを除けば、人と人の、心のバリアも除かれていく。だれもが安心して行き来できる街づくり、優しい幸せな鎌倉を目指そう。ただの「観光…