大黒屋光大夫を辿る旅 16 ロシアの食事

8月8日 ホテルの朝食はバイキングで、10時出発に合わせて皆さんめいめい集まる。野遊はひとり部屋なので同室の人と連れ合うこともなく、出発準備を終えてから、出発1時間前くらいに朝食の会場に行く。


さて朝食の内容は、イルクーツクの五つ星ホテルだそうだが・・・なんだろね。パン類、ソーセージ、ハム類、野菜類(トマトキウリなどで、葉の生野菜はない)、飲み物類と一通りそろっているが、でもま、う〜ん、どれもねう〜ん、どうも野遊にフィットしない。初日以外は、ヨーグルトにコーンフレイク、コーヒーくらいで閉じ。牛乳がない。


以前、スコットランド行ったときは、朝食のフレイク類がおいしくて、牛乳をかけてモリモリ食べたものだ。あの折はBB連泊だったので、ほかにいろいろおいしそうなものはあったが、野遊はひたすらフレイクと牛乳。そしたらマスターが、野遊が帰るとき、なんとフレイクを一袋、プレゼントしてくださった(◎o◎)。う、うそ〜(見ていたのかぁ^_^;)、恥ずかしいような、でも、優しさがうれしいような、でも、重たいでしょうが(>_<)。野遊これからロンドンにまわる予定なのに、このシリアス袋、持ち歩くのかぁ!? トランクスでなくて、ザックにショルダーだけなんで。

スコットランドは食べ物がおいしかった。日常食べるものが飛び切りおいしいので驚くほどだった。たとえばミルク、チーズ、バター、ヨーグルト(酪農の国なので当たり前か)。たとえばジャガイモ、キャロット!ほっぺが落ちそうでしたよん。たとえばマッシュルーム!!(チンしてバターを落とし、塩コショウ少々で絶品に)
スーパーで購入したパンも、素朴で味わいがあっておいしかったなあ。

ロシアは、特にイルクーツクあたりでは、黒パンが有名とかで、(日本人が抑留されたラーゲリでの朝昼はこの種の黒パンだったのか?)たいていの食事では、固い黒パンが薄くスライスされてお皿に盛られてあったが、日本で容易に入手できる酸味を伴う種類の普通の黒パンに過ぎなかった。有名とおいしいとは違うようだ。


このロシアの5つ☆ホテル、朝食のコーヒーがインスタントだ。味を思い出してそれに支えられつつ我慢して飲んだ。紅茶はテーバックだけど普通だった。で、紅茶にしたほうがいいのだが、やはりコーヒータッチを選んでしまう。

姉が電圧変換器とコッヘルを貸してくれたが、そこまでしなくともと思って持参しなかった。1週間だから別に困らないのだが、全日を通しておいしいと思えた食べ物は、ある日の夕食のデザートで出たアイスクリームだけ。アイスクリームはコッテリしていて最高だった。

野遊は山に行くからか、食べ物が多少合わなくとも、別に困らない。過去の最長海外旅行は2週間だが、日本食が恋しいなどと思わなかった。帰国すれば食べられるのだし。

旅行ではないけど、野遊の過去の最長の登山は十日で、そのうちの一つは北アルプスで、ホテル的山小屋の食事に恵まれて不自由なし。飲み物もなんでもあるし、アイスクリームやケーキもある小屋も多いし。
もう一つは南アルプス、荷が持てないので小屋泊まりだが南部なので寝具食料持ち。これはレトルト食品使用の山行だった。

ほかにも10日以下の山行ならたくさんやっているが、「ああおいしいものが食べたい」なんて思ったことがなかった。いや、山では何でもおいしい。なんか、体がそれなりに構えてくれるみたいだ。

でも今回は、「〜が食べたい」とはいかなかったが、「これ以上ロシアン料理を食べたくない」と思ったものだ。素材や調理のしかた、味付け、みんなイヤだった。

あそうだ、山でロシアン料理が出てきたら、おいしいと思って食べられるかもしれない。
(ちなみに今回、帰国したら野遊、3キロ減っていた)