マナスルBCヘリトレッキング 11 アルケット村

アルケット620mの、ロッジの前で全員バスを降り、道沿いのあまり大きくない間口に、マスターらしき人が立っていて、導いてくれた。バスの屋根にシートかけて積んだ荷をシェルパがたが下ろし、あまり広くない庭先にびっしり並べ置き、皆それぞれ与えられた部…

マナスルヘリトレッキング 10 過酷なバス

アドベンチャーガイズ(AG)専用のバスがカトマンズから出発する。少しゆとりがあって、野遊は二つの席を占有できている。他の人たちも大体そのよう。座席は思ったより座れる。野遊の記憶では、座れない座席だった。それは下のスプリングがデコデコしていた…

マナスルヘリトレッキング 9 カトマンズで買い物や食事の集団行動

タメルに到着した次の日はルピーやドルの変換とか、街歩きなど。マナスルの地図を購入した。興味ないけどクマリを見に行く。以前見た。可愛そうな気がしたものだ。今回は不在だった。 今は皆さんと顔見知りになるためにも同行しよう。 近藤隊長は元気でカッ…

マナスルBCヘリトレッキング 8 スマホで通信し合う

フジホテルのロビーで、サミットアタック隊の仲間たちと合流する。それが全然紹介がないので、名前もわからない。誰が隊員で、誰がスタッフかもわからないのだ。 夜なので各部屋に退去する。野遊はトレッキング隊の女性と同居。そしてその後の連絡は、例えば…

マナスルBC ヘリトレッキング 7 FujiHotel

FujiHotelは懐かしい。2019年、ポカラの内院トレッキングで、荷物がトリブバン空港につかなくて途方に暮れているとき、上手に解決策を言い寄るタクシーの運転手に騙されたり、空港近くのアテラホテルで、宿泊したくないというのに数人のネパーリに取り囲まれ…

マナスルBC ヘリトレッキング 6 出発

野遊は通路側の席で、多分これは配慮があるのかもね。でも野遊は断然窓側が好きで、途中にトイレなどにほぼ立たないので不便でもないのだ。飛行が長時間でトイレに立ったとしても、お隣さんに上手に合わせてあまり迷惑かけないようにしているし。窓側だと寄…

マナスルヘリトレッキング 5 空港

2023年9月3日6時23分、JR大船発の成田エクスプレスに乗車。4500円って高いと思うけど、いつも利用して慣れている大船駅から現地まで、乗ったまま行けるので安心感が大きい。ガラスキのまま終点の成田第一ターミナルまで。 集合時間になってもだれも来ない。…

マナスルBCヘリトレッキング  4 荷物を発送する

ツアーはたいてい、コロ付きのしっかりしたトランクでいって、現地で会社からのダッフルバッグに入れ替え、トレッキングに使用しないものはカトマンドゥのホテルに預けて出発する。 それがこの度はできたら最初から個人のダッフルバックのようなものに入れて…

マナスルゥBCヘリトレッキング 3 気ぜわしく

気ぜわしく、ほかのことは何も心に入ってこない。いつもより準備が遅い。頭の回転も錆びついている。 ツアーでのお約束ごとをどこまでスムーズにこなせるか、途上では抵抗できないのだから、今のうちにせいぜい想像を伸長させて、できることをやっておかなく…

マナスルゥBCヘリトレッキング 2 梱包

ツアートレッキングはなんと10年ぶりだ。初めてヒマラヤに足を踏み入れた時、何もわからない中でただこの世で最も高い山見たさに歩いた。ナムチェの手前でエヴェレストを振り仰いだ・・・! ゴーキョへの道のりは次第に上がる標高との戦いだった。ハイシーズ…

マナスルBC ヘリトレッキング 1 久々

コロナウィルスが世界を支配するかのように吹きまくり、今ようやく何とか収容状態に向かっている。 世の中はこのずいぶん以前から、経済のためにも外出せよと呼びかけがあり、お上の言うことをよく聞いて在宅の日々を重ねた野遊も、来春あたりから腰をあげて…

千の記憶(15)14年間

あとから聞いた話だが、母は疲労困憊して気が遠くなりそうになっては自分を励まして頑張った難産の末、初めての男の子なのに死産だったと布にくるんでおいたところ、産婆さんが持ち上げて、しばらく揺すっていたら、やがて泣き声がして赤ちゃんは生き返った…

千の記憶(14)七人家族になる

エリの弟のボクが生まれたのは昭和29年7月27日、良いお天気の日だった。エリが母やアネにそそのかされて、門の横に立ち、通行する人に「エーだ、イーだ、ポン助だ」と大きな声を上げたそのおうちの庭で、子供たち4人はアネの指揮の下、おとなしくおりこうさ…

千の記憶(13)4歳から

4歳を過ぎると具体的に思い出せることがどっと増えて、それが果たして4歳のことなのか5歳のことなのか、判然としないものも出てくる。 そんなこと整理しなくてもいいのだけどね… これ以降は、弟のボクが出現して、周囲が広がる。 ちょっと男の子のような、…

千の記憶(12)4歳まで

4歳までの記憶は、具体的には数えるほどしかないのか。 もっとありそうなものだ。後程思い出すなんてことはあるか? エリはこうだったと父母や姉たちから言われたことはほかにもあるが、自分の記憶としていえるのはごくわずかだ。 具体的なエピソードではな…

千の記憶(11)帽子2

母は麦わら帽子や、赤いベレー帽や、オレンジのネット帽などを出してきて、どれでも好きなものを選んでいいからかぶりなさいと言う。姉たちを待たせていると自覚のあるエリはついに妥協して、オレンジのネットの帽子を手に取った。それはふんにゃりしていて…

千の記憶(10)帽子 1

近くの海岸に、父が子どもたちを連れていく。そうだ父は子どもたちをとてもかわいがってくれた。 ピコがココの掌のビスケットに飛びついたのを叱った時も、あれは今後、赤ちゃんに飛びついてはいけない、これを許すと、ミルクの匂いが残る口元に噛みついたり…

千の記憶(9)桃色

エリは桃色が好きだった。家族はピンクという言葉を使わず、桃色と言っていた。 桃色、明るくてかわいくてきれいに思えた。家にある何でもエリは桃色を好んだので、母はエリに桃色のズロース(と言った。下着のパンツのこと)を買ってくれた。それは本当に桃…

千の記憶(8)最初の猫の記憶  ピコ3

ピコは父の攻撃が止んでも動けず、ぐったり横たわっていたが、やがてよろめきながら立ち上がり、表面は出血などしていなかったが体の力が抜けたように、ズズ~と縁側の方に移動していき、その下に入った。 母が見てはいけないと言うのでみんなで放置していた…

千の記憶(7)最初の猫の記憶 ピコ 2

妹のココがおむつを替えているとき、手にビスケットを持ったままだったことがある。ピコがその手に飛びついたそうだ。ココの手に噛みついたのでも爪を立てたのでもなく、小さな軽い身体でひょいと飛びついた。動く手にじゃれたのかもしれない。ビスケットを…

千の記憶(6)最初の猫の記憶 ピコ 1

白い猫で、知り合いからか、可愛いですよと言われ、それならと、もらったそうだ。今と違って室内飼いでもなく自由に出入りさせていたが、トイレ以外は、たいてい家にいたように思う。性格もおとなしくて賢い、良い猫だったと母やアネが言っていた。 冬、電気…

千の記憶(5)お風呂場

タイル張りのお風呂場に、エリは入れられて戸を閉められる。きっとぐずって母に叱られて、お仕置きされたのだろう。 思い通りにいかないことが多かった。エリにわがままな面があったのだろう。エリの意思が、個人個人の深く分け入らなければ解釈しがたいよう…

千の記憶(4)エーだイーだ

我が家は庭があって門があった。長方形の石柱の門。そこに立って、通行人に「エーだ、イーだ、ポン助だ」って大きな声で言ってごらんとアネにけしかけられて、わけも知らずにやった記憶。小さい子だから叱られないだろうということか。エリが人見知りしない…

千の記憶(3)潜在意識

この曾祖母は母の祖母。明治育ちの士族の娘で、厳しくしつけられたそうだ。聡明で、なかなかきつい御仁であったとか。母は長女だったので家を継ぐはずが、恋愛結婚して苗字を変えた。 エリが幼い頃はこの曾祖母と叔母(母の妹)も同居していた時期があったと…

千の記憶(2)ものごころ

3歳くらいのころからなのかな、物心つくとは。特に濃いきっかけがあると2歳のこともあるだろう。記憶は、繰り返し思い出しているとインプットされてずっと覚えている。それと、その場で一気にインプットされることもある。個人差があり、感性の度合いや種類…

千の記憶(1)最初の記憶

あんまりドラマテックなことでもないけど。 エリは3番目の末っ子で、一番小さい子として甘え放題だったのだろう。 母がエリに言い聞かせるシーン。もうすぐ赤ちゃんが生まれるから、エリはもうお姉さんになるのよと。自覚を促された。妹は9月下旬生まれなの…

千の記憶(0)ゼロからの言葉

2023年3月。 72年、無事に生きてきた‥‥宇宙の神様に感謝。 小さなころから、折に触れ様々なシーンを思い起こす。 年月を重ねて、思い起こしきれないほど記憶が積まれた。 楽しいこと嬉しいことのほかに、その逆のことも多い。 誰にも知らせないで勝手に書き…

自分への縛りだったジム通い

私はヨガストレッチのインストラクター。週に何本か定期レッスンを受け持ち、サークルや施設などからのオーダーをランダムに受け、合間の時間帯はジムに通っていた。 月曜は午前は定期のヨガストレッチ、午後はジムでパーソナルトレーニングを受け、火曜も午…

2020再び王位戦挑戦者に

3局目を目の前に、豊島九段はなんでまたコロナってしまったのだろう。 これで王位戦は長引き、王座戦に響いてしまう。 何という不運。でも逆境にめげずどうか力を発揮してほしい。 ワクチンは何回したのだろう、症状はどんなだろう。 軽くて数日で済みますよ…

野遊の将棋物語46 つまらんことに無駄な時間を割くな

大事な時期。この年末のひと時の空き期間。 関西棋士が数人登場して関西会館で対局するときの、お気に入りの食事とかを紹介し合っていた。谷川浩司が先頭にいて藤井、豊島、稲葉、沢田、もう一人誰だったかを並べ、女流棋士が音頭を取っていた。紙に好きなメ…